競合分析

真の競合は何か。これを的確に捉えることはマーケティング戦略を策定する上で非常に重要です。どこに新商品を投入すべきか、自社商品の不調の原因は何なのか、ポジショニングの変更を検討すべきか、といった判断を行う際に有用な基礎情報となる競合分析について解説します。

1.真の競合とは

自社の売上が伸びているとき、その背景には次のいずれかの現象があると考えられます。

  1. 経済自体が成長している
  2. 他の市場が縮小している
  3. 他社のシェアが減っている

つまり、経済の成長という要素を除けば、売上は必ずどこかから奪っているということになります。そのため、自分達は誰と戦っているのか、これを明確にすることはマーケティング戦略を立案する上で非常に重要なことであるといえます。そしてまた、企業が認識している競合関係が、生活者の側からみても競合であるといえるかはわかりません。実際に購買行動を行なっているのは生活者ですから、生活者の視点に立った競合関係を理解することが必要なのです。

2.競合の候補を抽出する

生活者が何かを購入する際、何と比較して購入を決定しているのでしょうか。例えば、Aさんがコカ・コーラを購入する際、それは他の炭酸飲料の代わりに買った のかもしれませんし、炭酸以外の飲料の代わりに買ったのかもしれません。まずは、生産者側の都合によってつけられた「市場」という概念から離れて、生活者 の視点から自社の競合の候補を洗い出す必要があります。この場合、下記のような設問を用いてのFA(自由回答)による調査が非常に有効です。

設問例:

  • ○○の代わりになると思うものをあげてください。
  • ダイエットのサポートをするものとして、思い浮かぶものをあげてください。

このようなFA(自由回答)に対する回答を集計して、自社商品の競合の候補となるものを抽出します。

3.選好度や購買状況による競合分析

競合している商品は似たようなベネフィットや特長やイメージを持ち、同じ人から好かれたり、嫌われたり、買われたり、買われなかったりすると考えられます。そこで、次のような設問から似たような傾向を持っている商品を探し出すことで、競合状況をさらに掘り下げて把握できると考えられます。

Q5.以下の商品について、それぞれどのくらい好きかお答えください。
  好き どちらかといえば好き どちらともいえない どちらかといえば嫌い 嫌い
商品A
商品B
商品C
商品D
商品E
商品F

上記のような設問によって得られたデータから相関係数を算出することで、似たような傾向を持つ商品を探ることができますが、階層クラスター分析という手法を用いることで図1のようにさらに直感的に競合状況を把握することができます。

図1. 階層クラスター分析にかけた例

図1. 階層クラスター分析にかけた例

4.代替品による競合分析

また、一方で競合している商品同士は代替関係を持つとも考えられます。そこで、下記のような設問から競合状況を表すこともできます。

Q8.あなたが商品Xを買いに行ったところ、それがなかったとします。そのとき、あなたは商品Xの代わりに何を買いますか。次の中から1つ選んでください。
 商品A
 商品B
 商品C
 商品D
 商品E
 商品F
 どれも買わない

お客さまの課題・ニーズを伺ってリサーチの企画・提案を行います。
お気軽にお問い合わせください。