マーケティングリサーチの使い方は?代表的な手法や流れなどを解説

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市場調査

2025/9/12(金)

マーケティングリサーチは、消費者や市場の情報を集めて分析し、商品やサービスの判断に役立てる手法で、マーケティング戦略を構築する際に欠かせません。この記事では、マーケティングリサーチの代表的な手法や調査の流れ、活用するコツ、事例までをわかりやすく解説します。マーケティングリサーチを検討する企業担当者は参考にしてください。

参考:マーケティングリサーチとは?市場調査との違い、主な目的や手法を解説

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Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

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マーケティングリサーチとは?

マーケティングリサーチとは、企業が消費者や市場の情報を収集・分析し、商品やサービスの提供に関する意思決定に生かす手法です市場規模や競合、顧客ニーズ、購買行動などを調査し、戦略立案に役立てます。顧客ニーズが多様化するなかで、企業には「顧客視点」での戦略立案が必要です。

市場調査との違い

市場調査とマーケティングリサーチの違いは、主に調査の目的と範囲にあります。市場調査は、特定の市場や業界における競合状況や消費者の動向、市場規模などを把握するための調査です。一方、マーケティングリサーチは、市場調査を含みつつ、消費者の嗜好や行動、ブランドの位置づけなども分析し、マーケティング全体の意思決定に役立てる調査です。

マーケティングリサーチの代表的な手法

マーケティングリサーチの手法は主に4つあります。以下で、それぞれの手法について詳しく解説します。

定量調査

定量調査は、数値データを収集して傾向や特徴を把握する調査手法です。対象者にアンケートを行い、回答を数として集計・分析することで、需要や行動パターンを明らかにします。比較的短期間で費用も抑えて実施できる点が特徴です。

具体的な方法としては、Webアンケートや郵送調査、会場調査、購買履歴の解析、ホームユーステスト(自宅での試用調査)などがあります。

定性調査

定性調査は、少人数を対象に対話や観察を通じて、考え方や感じ方を深く探る調査手法です
代表的な方法には、1対1で掘り下げるデプスインタビューや、複数人で意見を交わすグループインタビュー、生活環境に入り込んで観察するエスノグラフィーオンラインでのインタビューなどがあります。調査結果で は数値ではなく、発言内容や行動記録をもとに分析が行われます。

パネル調査

パネル調査とは、特定の対象者を継続的に追跡して行う調査手法です。時間の経過や環境の変化による意識や行動の変化を捉えるのに適しています。調査対象や質問内容が変わらないため、消費者の傾向を詳細に把握できる点がメリットです。一方で、調査期間が半年以上に及ぶことも多く、途中で協力を辞退する参加者が出る可能性にも注意が必要です。

覆面調査

覆面調査は、調査員が一般の顧客を装ってサービスや商品を体験し、評価する調査手法です。店舗の使いやすさや接客態度、商品やサービスの質など、顧客視点での評価に適しています。調査の設計次第で、数値での分析にも、具体的な感想の収集にも対応できる柔軟性があります。

ただし、結果の伝え方によっては現場のスタッフに悪影響を与える可能性があるため、配慮が必要です。

効果的なマーケティングリサーチの使い方・流れ

自社のマーケティング戦略を立案・実行する上で、マーケティングリサーチは欠かせないプロセスです。ここでは、リサーチを効果的に活用するための基本的な手順についてわかりやすく解説します。

1.調査目的を明確化する

まずは、マーケティングリサーチを実施する目的を明確化します。目的によって、調査の対象や方法が変わるためです。調査の目的を明確にするには、次の点を具体的に考えることが大切です。

  • 企業が直面している課題や問題は何か
  • どのような情報を得たいのか
  • 誰に対して調査を行うのか

これらを明確にイメージすることで、目的がぶれず、調査の企画も円滑に進められます。

2.調査計画を立てる

調査の目的を明確にしたら、仮説を立て、調査対象や手法、調査項目を決定します。例えば、新商品開発のための調査 には「見込み顧客層」、既存サービスの改善や満足度の把握には「既存顧客層」がおもな対象となります。仮説に応じて、インタビューやインターネット調査、ホームユーステストなど最適な手法を選びましょう。

調査項目もこの段階で準備し、アンケートでは設問内容、インタビューでは質問項目を用意します。回答しやすさに配慮しつつ、誘導的な設問にならないよう注意が必要です。

3.調査を実施する

調査計画を立てたら、計画に基づいて調査を実施します。アンケートのように期間を要する調査では、進行状況を定期的に確認し、問題が起きた際には速やかに対処することが大切です。また、グループインタビューのように人を集めて行う調査では、当日にトラブルが発生することもあります。想定外の事態に備えて、事前に十分な準備を整えておきましょう。

4.調査データを分析する

調査が完了したら、データを整理し、目的に応じた手法で分析を行いましょう。単純集計クロス集計平均値・中央値の算出、トレンド分析などを使い分けることで、収集した情報に意味を見出すことが可能です。定性データは、内容を分類・整理し番号付けすることで、定量分析に活用できます。

5.意思決定をする

分析結果をもとに意思決定を行う際は、当初の目的が達成されているかを確認しましょう。十分な検証ができなければ、再調査も検討します。再調査は手間や費用がかかりますが、不完全な結果で進めるリスクの方が大きいためです。再調査の際は、仮説や調査対象、設問の精度を見直しましょう。

マーケティングリサーチを活用するコツ

マーケティングリサーチを活用する際には、押さえておくべきポイントがあります。以下で、2つのポイントを解説します。

ターゲット設定を丁寧に行う

ターゲット設定は丁寧に行う必要があります。ターゲットによって調査結果が大きく変わるためです。ペルソナを作成し、時間をかけて適切なターゲットを決めることで、効果的なリサーチと施策が可能になります。

競合他社の動向を調査する

マーケティングリサーチ では、市場やターゲットの情報収集に加えて、競合他社の分析も欠かせません。競合の商品やサービスを体験することで、自社の強みや改善点が明らかになります。また、自社のマーケティング戦略に生かせるヒントを得られることもあります。競合や業界の動向に注意を払うことは、マーケティングリサーチを成功させる重要なポイントです。

マーケティングリサーチの活用事例

アサヒビール株式会社は、日本初の「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」の開発・販売にあたり、株式会社マクロミルのオンライン・オフライン調査を幅広く活用しました。実際に商品を体験してもらうデプスインタビューなどの定性調査から、パッケージやネーミング、訴求コピーの評価を行う定量調査まで、継続的に実施した事例です。

マーケティングリサーチをするなら「株式会社マクロミル」

株式会社マクロミルは、自社パネルと提携先を合わせた約3,600万人のパネルネットワークを活用し、高品質な定量・定性調査を提供しています。アンケートだけでなく購買履歴Web行動ログ、生体情報など、多様なデータ収集が可能です。年間3万件以上の実績をもとに、課題に応じた最適なリサーチを提案します。

まとめ

マーケティングリサーチは、消費者や市場のデータを調べて、商品やサービスの戦略に生かすための調査手法です。目的を明確にし、適切な手法を選ぶことで、リサーチの成果は大きく変わります。実績あるリサーチ会社を活用し、課題解決に役立てましょう。

マーケティングリサーチをご検討中の人は、株式会社マクロミルへご相談ください。マクロミルは、消費者や社会の動きを多角的に捉え、企業にとって有益なインサイトを導き出すリサーチ会社です。調査だけでなく、データ活用の支援や広告CRMなどの実行施策まで、マーケティング全体をサポートするサービスを一貫して提供しています。

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