
企業の成長戦略やマーケティング施策の立案には、さまざまなデータが必要です。また、有効なデータを獲得するには、高い調査スキルやノウハウが求められます。自社での対応が難しい場合は、プロのリサーチ会社に調査を委託しましょう。本記事では、リサーチ会社を選ぶ際のポイントや、おすすめのリサーチ会社を紹介します。
リサーチ会社のおもな調査手法は3種類
リサーチ会社の調査手法は、以下の3種類に分けられます。
定量調査
定量調査とは、人数や割合などの数値データを扱う調査手法です。集計・分析したデータはグラフや表として表せるため、調査結果に説得力があります。
具体的な手法には、以下が挙げられます。
- Webアンケート:オンライン上でアンケートを実施し、回答を収集する
- 郵送調査:調査対象者にアンケート用紙を郵送し、回答を記入して返送してもらう
- 電話調査:調査対象者に電話をかけ、口頭で回答を得る
定性調査
定性調査とは、行動の背景にある価値観や意見などの質的データを扱う調査手法です。定量調査と比べて調査に手間はかかりますが、調査対象者のリアルな声を深掘りできるというメリットがあります。
具体的な手法には、以下が挙げられます。
- デプスインタビュー:1対1で行うインタビュー
- グループインタビュー:複数の調査対象者を集め、グループ単位で行うインタビュー
MROC(エムロック)
MROCとは「Market Research Online Community」の略称であり、オンライン上のコミュニティに調査対象者を集め、やりとりを観察する調査手法です。調査対象者たちの双方向のコミュニケーションを通して、隠れた欲求や本音を引き出しやすいというメリットがあります。
ただし、有効なデータを得るためには、時間をかける必要があります。調査内容により異なりますが、必要な期間は数週間〜1年程度です。
リサーチ会社を選ぶ際のチェックポイント
リサーチ会社を選定するときに比較するべきポイントは、おもに以下の7点です。
コスト
まずは予算を設定し、リサーチ会社ごとの費用感を確認しましょう。複数のリサーチ会社から見積もりをとり、コストを比較します。
おおまかな費用は公式サイトで確認できる場合もありますが、詳細なコストを知るには見積もりの依頼が必要です。
リサーチ手法
リサーチ会社によって、対応できるリサーチ手法が異なります。どのような手法に対応しているのか確認し、調査目的を達成可能な手法を依頼できる委託先を選びましょう。
対応範囲
リサーチ会社によっては、調査の実施だけでなく、調査結果の分析やコンサルティングなどを依頼できる場合もあります。対応範囲が幅広いリサーチ会社に依頼すれば、調査の企画から施策の実施まで、包括的な支援を受けることも可能です。サービスの提供範囲を確認し、自社のニーズに合致することを確認しましょう。
品質
有用な調査結果を得るためには、調査品質の高いリサーチ会社に依頼することが大切です。
例えば、アンケート調査における調査品質は、パネル(回答者)の規模や質などによって左右されます。また、不正回答や重複回答を除外できるかも重要です。
強みや専門性・得意な領域
リサーチ会社は、それぞれ異なる強みを持っています。調査の内容や目的に合った強みを持つ委託先を選定することで、より有用な調査結果を得られる可能性が高まります。
若い世代を対象とした調査を得意とする会社や、顧客満足度調査を得意とする会社、海外調査に対応している会社など、リサーチ会社ごとの専門性や得意分野を確認しましょう。
調査にかかる期間
リサーチ会社を選定する際は、調査にかかる期間も重視したいポイントです。同じリサーチ手法でも、調査にかかる期間はリサーチ会社によって異なります。調査に時間がかかりすぎると、意思決定のスピードが遅くなる可能性があるため注意が必要です。
サポート体制
トラブル発生時のサポート体制が整備されているリサーチ会社なら、調査中に問題が起きた場合も、迅速な対応を期待できます。
また、調査の実施経験があまりない場合は、調査の設計から分析まで手厚いサポートを受けられるリサーチ会社が適しています。自社の課題や目的を客観的に整理した上で、的確に提案してくれる会社を選びましょう。
信頼できるリサーチ会社おすすめ10選
ここからは、おすすめリサーチ会社と、それぞれのサービス概要や特徴を紹介します。
株式会社マクロミル
株式会社マクロミルは、生活者インサイトの調査を軸に、データの活用や広告配信などの総合的なマーケティング支援を提供するリサーチ会社です。国内3,600万人もの膨大なリサーチパネルを有し、40万件以上のプロジェクトを支援してきた実績を持ちます。
二重回答の防止や非アクティブチェックなど、調査品質の向上にも力を入れており、意思決定に役立つ高品質なデータを期待できます。
株式会社インテージ
株式会社インテージは、1960年創業の歴史あるリサーチ会社です。長年にわたり培われたノウハウと多様なリサーチ手法により、ネットリサーチから学術調査、海外調査まで幅広いサービスに対応しています。
また、業界ごとに高い専門性を持つアナリストが在籍し、自社の課題に合わせた的確なサポートを受けられます。
株式会社クロス・マーケティング
株式会社クロス・マーケティングは、世界10か国20拠点以上でリサーチ事業を展開し、年間1,000件超の海外調査実績を持つリサーチ会社です。専任チームによるサポートで、世界85か国以上での高品質な調査が可能です。
マーケティングリサーチにおいては定量・定性調査ともに幅広い調査手法に対応し、生活者価値観や夕食トレンドなど、特化型のデータ分析サービスも提供しています。
楽天インサイト株式会社
楽天インサイト株式会社の強みは、楽天グループの多様なサービスにより蓄積された行動ログデータです。調査結果と各種行動ログデータの組み合わせにより、より効果的なデジタルマーケティングを支援しています。
また、独自開発のアンケートツール「RaQs2」と、集計ツール「楽クロス for Web」を提供しており、アンケートの企画・実施や集計・レポートの出力などを自社で行うことも可能です。
株式会社アスマーク
株式会社アスマークは、ヒアリング力と提案力に強みを持つリサーチ会社です。課題や目標に合わせて対応範囲を柔軟にカスタマイズし、最適な調査プランを提案しています。大規模かつ高品質なパネルを保有し、偏りがなくバランスが取れている点も特徴です。
回答者目線での調査票の改善や不正回答の排除など、データ品質の向上にも力を入れています。
株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニー
株式会社メンバーズ ポップインサイトカンパニーは、調査の実施だけでなく、設計や戦略の立案を含む総合的な伴走支援を受けられる点が魅力です。ユーザビリティテストやユーザーインタビューなどに対応しており、UXデザイナーがユーザー視点で調査を設計しています。
調査の実施から納品物の作成までの工程を最短10日間で対応可能です。
GMOリサーチ&AI株式会社
GMOリサーチ&AI株式会社では、アンケート調査やBtoB調査、オンラインインタビューなどの幅広いネットリサーチサービスを提供しています。また、消費者パネルを活用した、AI開発用の画像収集に対応している点も特徴です。
アジア・オセアニアを対象とした調査をはじめ、訪日予定や日本在住の外国人を対象とした調査も実施しています。
株式会社ビデオリサーチ
株式会社ビデオリサーチは、視聴率調査をはじめとしたメディアリサーチやマーケティングリサーチを強みとするリサーチ会社です。そのほか、生活者総合調査やテレビタレントのイメージ調査など、幅広い調査に対応しています。
テレビの視聴率はもちろん、テレビCMやラジオ、新聞やデジタル広告などに関するデータが必要な場合におすすめです。
ゼネラルリサーチ株式会社
ゼネラルリサーチ株式会社では、アンケートを活用したニーズ探索調査や認知度調査などに対応しています。基本属性6項目+スペシャル属性36項目からなる属性パネルを活用し、調査目的に合わせて的確な調査対象者を抽出することが可能です。
また、6種類の調査形式と3種類のカスタマイズ機能の組み合わせにより、これまでより一歩進んだアンケート調査を実施できます。
株式会社セブンデックス
株式会社セブンデックスは、ビジネスやUI・UXなどのデザインを手がけるコンサルティングファームです。マーケティングプロデュースサービスの一環として市場調査に対応しており、自社調査や具体的な施策の立案から実行、効果測定までの工程を依頼できます。単なるリサーチにとどまらない、事業成長を遂げるための支援を期待できるでしょう。
まとめ
リサーチ会社を選ぶ際は、調査にかかるコストや期間、調査品質やそれぞれの強みなどを総合的に判断することが大切です。自社の目的や課題にマッチするリサーチ会社を選定しましょう。
委託先のリサーチ会社を決めかねている場合は、ぜひ株式会社マクロミルをご検討ください。
株式会社マクロミルは、マーケティングリサーチとデジタルマーケティングリサーチを中心に、多様な消費者インサイトを提供するリサーチ会社です。調査の実施からデータの利活用、マーケティング活動と連動するソリューションの提供まで、お客様のマーケティング活動を一気通貫で支援いたします。
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