市場規模の調べ方を紹介!調査の重要性や注意点もわかりやすく解説

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2023/12/11(月)

新規事業展開や新商品開発を目指して、市場規模を調べたいと考える人は多いのではないでしょうか。市場規模はさまざまな方法で調べられますが、重視したい内容によって適した調べ方は変わります。

この記事では、市場規模の調べ方や調査の重要性、計算方法などを詳しく解説します。市場規模を調べる際の注意点も紹介するので、参考にしてください。

目次

市場規模とは

市場規模とは?

市場規模とは、特定の期間における業界全体の総売上のことです。売上には、取引額や販売数量などが挙げられます。また、市場調査は、市場規模を調べるための取り組みです。

新規事業展開、既存事業の継続可否の判断、新商品開発などの際には、意思決定の判断材料として市場調査が実施されます。市場規模が大きい、または拡大傾向が見られるようであれば、その市場で利益を得られる可能性が高いといえます。

参考:市場規模とは?調べ方や算出方法、フェルミ推定の4ステップもわかりやすく解説

市場規模を調べる重要性

市場規模を調べる重要性

市場規模を調べる重要性を解説します。市場規模が分かれば売上の見込みが立ちやすく、事業の方向性を打ち出せます。

売上の見込みを立てられる

市場規模を把握すると、これから開発・販売する商品がどのくらい売れるかが予測できます。推定される売上が分かれば、適切な販売計画を立てられます。

販売計画を立てられなければ、新商品の開発・販売にかける人員や、製造量や仕入量、生産量が決まりません。現実的な販売計画がなければ、従業員のモチベーションを低下させる恐れもあります。市場規模の調査結果をもとに、売上を適切に予測して販売計画を立てましょう。

事業の方向性を正確に打ち出せる

市場規模を把握すると、既存事業の方向性も正確に打ち出せます。業界の需要が伸びている場合は、投資した分のコストを上回る利益を回収できる可能性があります。一方、業界の需要が落ち込んでいる場合は、戦略を練り直すタイミングです。

売上が好調でも、業界全体の需要が高ければ、風向きが変わると自社商品が売れなくなる恐れがあるため気をつけましょう。市場規模が縮小したときに向け、新たな事業を検討しておいた方が賢明です。市場規模を把握して、事業の方向性を明確に打ち出しましょう。

市場規模の調査をしない場合の影響・デメリット

市場規模の調査をしない場合の影響・デメリット

市場規模を調査しないまま新しいビジネスを展開すると、思うように利益を得られない可能性があります。特に主力事業の市場規模が小さいと、資金不足から事業を成長させたり、新規企業を展開させたりといった活動が難しくなります。市場規模を調査して、需要が見込める事業からビジネスをスタートさせましょう。

また、市場調規模を調査しなければ、市場の縮小に気がつかずに事業を継続してしまう恐れもあります。

市場規模の調べ方

市場規模の調べ方

市場規模の調べ方を紹介します。既存データを確認したり、調査を依頼したりして市場規模を調べましょう。

リサーチ会社への依頼やレポートを確認する

調べたい業界にもよりますが、リサーチ会社が販売している調査データを購入すると市場規模を確認可能です。市場規模に関するレポートを、部分的に無料で公開しているリサーチ会社もあります。

より詳しい情報を知りたい、調べたい情報がないといった場合は、リサーチ会社に調査を依頼しましょう。リサーチ会社の選び方やおすすめの会社は、のちほど紹介します。

マクロミルの市場調査レポートはこちら >

官公庁の調査データを調べる

行政機関が公表しているデータからも、市場規模が分かります。市場規模が分かる調査データの一例を、以下に示しました。

  • 工業統計調査(経済産業省)
  • 法人企業統計調査(財務省)
  • 情報通信白書(総務省)
  • 経済センサス(総務省)
  • 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書(環境省)

官公庁の調査データは信頼性が高く、種類が豊富です。なお、業界ごとに、調査データを取り扱う官公庁は異なります。どのような調査データを確認すればよいか分からないときは、e-Staで検索しましょう。

業界団体の調査データを調べる

業界団体が無料で公開しているデータからも、市場規模が分かります。例えば、不動産業界の場合は「全国宅地建物取引業協会連合会」の調査データで、自動車業界の場合は「日本自動車工業会」の調査データに、市場規模につながる情報が掲載されています。

各業界団体の調査データをチェックするメリットは、最新情報を得られることです。官公庁の調査データは調査から集計まで時間がかかるため、やや情報の鮮度に欠ける場合があります。

図書・雑誌で調べる

図書・雑誌でも、市場規模を調べられます。図書や雑誌は速報性が高く、さまざまな情報をほぼリアルタイムで把握可能です。

図書・雑誌を活用したくても、まとまったデータを見つけにくい場合もあります。図書館や書店の検索システムを活用すると、専門誌や専門新聞などを検索できます。調べたい業界に関する調査データが少ない場合は、検索システムを活用してみましょう。

市場規模の算出方法

市場規模の算出方法

さまざまな調査方法を紹介しましたが、自社にデータがあれば自身で市場規模を算出することも可能です。企業の売上高・業界シェア・消費者の情報などをもとに、市場規模を算出してみましょう。また、フェルミ推定を知っておくと、大まかな市場規模を推測できます。

企業の売上高と業界シェアから算出する

企業の売上高と業界シェア(市場占有率)が分かっていれば、市場規模を算出できます。自社で展開していない事業の場合は、他社の売上高と業界シェアのデータでも構いません。以下の式に代入して、市場規模を算出しましょう。

「市場規模=売上高÷業界シェア」

例えば、特定の企業について、年間売上高が30億円で業界シェアが40%であったと仮定します。1年間の市場規模は、30億円÷0.4を計算して75億円と算出されます。

消費者の情報をもとに算出する

消費者側の視点でも、市場規模を算出できます。以下の式に代入して、市場規模を算出してください。

「市場規模=顧客数×顧客単価×利用頻度」

例えば、1年間の市場規模を算出するとしましょう。業界全体の顧客数が1,000万人、顧客単価が1,000円、1年間の利用頻度が1人あたり10回程度と仮定します。1,000万人×1,000円×10を計算して、1年間の市場規模は1,000億円となります。

フェルミ推定で算出する

フェルミ推定とは、予測や調査が難しい数値を論理的に概算することです。フェルミ推定には特に決まったやり方はなく、手元にある情報を元に論理を組み立てていきます。予測が難しい部分は、身の回りの人の状況を参考にしたり、類似商品のデータを元にしたりして算出しましょう。

なお、フェルミ推定は仮定した情報で推測しています。算出方法によっては、本来の市場規模とかけ離れる場合もあることを理解しておきましょう。

市場規模を調べる際の注意点

市場規模を調べる際の注意点

市場規模を調べる前に、調査目的を明確にしておく必要があります。目的が明確でなければ、市場規模の調査結果を有効活用できず、時間とコストをかけて収集したデータが無駄になりかねません。また、「言葉の定義」や「調査範囲」を適切に把握しないと、データを正しく理解できない恐れがあります。

例えば自動車業界でいえば、「小型自動車」と「軽自動車」は似ているようで別物です。「調査範囲」が、事業所の規模などで限定されている場合もあります。調査資料には一般的に「言葉の定義」や「調査範囲」が記載されているので、事前に確認しておきましょう。

市場規模を調べる際のリサーチ会社の選び方

市場規模を調べる際のリサーチ会社の選び方

上述したように、適切な資料が見つからない場合は、リサーチ会社への調査を依頼しましょう。リサーチ会社の得意・不得意や、対応範囲などをチェックして、自社にマッチする業者に依頼します。

また、リサーチ会社の実績や、調査に要するコストや期間なども把握することがポイントです。新規事業展開や新商品開発・販売を検討する際は、調査の信頼性に加え、スピード感と予算も重視されるためです。

まとめ

まとめ

市場規模は、リサーチ会社や官公庁などの調査データを通じて調べられます。新規事業や新商品などを検討する際は、市場規模を調査してから取り組みましょう。市場規模を調べるなら、マーケティングリサーチ会社のマクロミルがおすすめです。

マクロミルは、マーケティングリサーチデジタルマーケティングリサーチを中心に、多様な社会・消費者ニーズを分析し、消費者インサイトを提供しています。調査データとお客さまが所有するデータの融合による、「データ利活用支援事業(データ・コンサルティング)」や「マーケティング施策支援事業」も行っています。

市場規模の調査をお考えの人は、ぜひマクロミルにご相談ください。

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