生活者アンケートを用いてコンセプトを改善。社内の合意形成がスムーズになりプロジェクトが加速

業界・業種
雑貨・化粧品

2023/5/2(火)

ライオンペット株式会社様

ペット用品(トイレ砂、トイレシーツ、オーラルケア用品、シャンプー、洗剤、消臭剤、お掃除用品等)、ペットフード(ドッグ・キャット)を製造販売

抱えていた課題
  • 社内の合意形成のための根拠となるデータ確保
  • 生活者の声を活用した、商品コンセプト案のブラッシュアップ
  • 予算・時間が限られた中での、定量/定性 両面での受容性確認
目的
  • 新商品開発のためにコンセプト評価を行いたい
成果
  • 調査結果を反映したコンセプトで予想を上回る反響を獲得し、売り上げも好調

ライオンペット株式会社 事業推進部 大沼京子様

ライオンペット株式会社様はペットのことを最優先に考えた「ペット第一主義」を掲げ、ペット用品の製造・販売を行っています。今回は商品開発を担う事業推進部で調査チームの取りまとめを行う大沼様に、マクロミルで行った調査の活用事例について伺いました。

社内の合意形成や意思決定に課題感

―どのような課題があり、調査を行ったのでしょうか

事業推進部として、さまざまな商品開発を担っていますが、調査を行った当時は猫用ブラシの開発に注力していました。飼い主によるボディケアを嫌がる猫でも、自分の舌で体をなめるのと同じように気持ち良く感じてもらえる猫用ブラシの開発を目指しており、コンセプト評価を実施しました。調査を行うことで社内において企画の方向性の確からしさを、社内において一定の説得力を持って進めていきたかったのです。

ブラシに採用した猫舌構造という独自のアイデアに対して、生活者(飼い主)がどのぐらい反応するかという定量的な確認と共に、具体的にどんな風に伝えると魅力があがるのかという定性的な深堀りや、普段の猫のブラッシングではどのような不具合を感じているのかなどの定性情報も、社内決裁者を説得し企画を推進させるために必要としていました。

調査を経て発売された実際の商品「ごきげんケア ネコペロブラシ 猫用(以下ネコペロブラシ)」
猫の舌をモデルとしたブラシ構造

生活者の声を反映した猫用ブラシが売上好調に

―調査を行ってみていかがでしたか?

まず今回の調査の仕組みはその場でテキストを打つと答えが寄せられるという、情報を定量的に集めつつ、定性的な問いも臨機応変にその場で投げかけられる画期的なものでした。定量も定性も両方実施したいけれど時間も予算も限られている時には非常に良いと思いました。

具体的には、調査の中で商品コンセプト案や、形状案の画像を見せながら魅力度を量的に聴取するだけでなく、どのような表現や情報を添えて特長を伝えたら魅力度があがるのか、そしてそれはなぜなのか、などモニタさん一人ひとりの声を集めました。また、当時難航していた商品仕様案の絞込みについては、単純にどちらが良いかの定量的な相対評価だけでなくその理由などを丁寧に聴取した本調査結果を活用することで、経営陣も納得し、社内の合意形成をスムーズに推進することができました。

―調査結果が開発のお役に立てたようで幸いです。今回調査を行ったネコペロブラシの売上はいかがですか?

売れ行きは好調で計画を上回る結果を得られました。 実績以上に嬉しかったのは生活者がSNSにもたくさん、猫が気持ちよさそうにブラッシングさせてくれる画像を投稿してくださったこと。お客様にとって「こういう物があったらいいな」という商品を届けられたと感じています。

―どのようなきっかけでマクロミルへ調査をご依頼いただいたのでしょうか?

もともと以前から、マクロミルでは上市前の新製品の使用テストなどをお願いしており、今回も調査の設計・分析を担当しているリサーチャーの方に相談しました。

定性も定量も調査したいけれど時間もないというケースの調査手法は当社では確立できておらず、どうアプローチをしようかと悩んでいました。課題をお伝えしたところ、マクロミルでも新しい手法として提案いただき、予算的な面も含め無事調査を実施することができました。

―商品を開発していく上での調査の活用シーンはどのようなものがありますか?

商品開発の起点はさまざまです。定期的に実施している生活者の意識・行動に関する実態調査や、生活者をとりまく社会の環境変化から「ここに未充足ニーズがあるのではないか」「将来こんなニーズが生まれるのではないか」と仮説を立てます。

定量だけでなく定性調査も起点となります。会場でインタビューするだけでなく、お宅へ訪問して実際の生活の様子であったり、可能な場合にはペットの様子も観察させていただきながら日々の暮らしに関するお話を伺います。たとえお一人の意見であっても、そこからビジネス機会が生まれることもあり、そのような時は定性調査から得たヒントを元に、その後で定量調査を行うこともあります。

商品開発過程では、必要と思われる段階で都度使用テストなどの受容性調査を実施します。そして最終のプロトタイプ評価(※実働するモデル(プロトタイプ)を早期に製作する手法 )では、ターゲットが満足してくださる品質にきちんと達しているのか、事業計画として狙ったボリュームが受容してくれそうなのか等をチェックして最終的に上市可否の判断をする使用テストを実施します。マクロミルにはこれからもご相談させていただきたいです。

他社にはない、マクロミルならではの調査手法に期待

―ありがとうございます、最後に今後のマクロミルに期待することについて教えてください

今回の事例では、他の調査会社には似たようなサービスがなく、マクロミル一択でした。

商品開発の入り口段階の調査では、定性も定量も聴きたいケースが多いです。お客様の反応によって質問内容を変えていけるのは、企画が柔らかい段階では非常に有用だと思いますので今回利用させていただいた手法は、ぜひまたお願いしたいです。さらには、グローバル商品の開発でもこういった手法は有効かと思いますので活用していきたいですね。

開発初動で定量/定性両面から生活者の声をいただけた今回の商品開発は、計画以上の売上を達成することができました。今後も「ペット第一主義」の商品を開発してまいりますので、引き続きマクロミルの力をお借りできればと思います。

こちらの事例でご紹介したサービス

オフラインリサーチ >

グループインタビュー200プロジェクト、デプスインタビュー700プロジェクトの年間運用実績。社内外約120名のモデレーターが調査課題やテーマに応じて定性調査をサポートいたします。

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