量的データとは?質的データとの違い、尺度、質問例も解説

カテゴリー
エントリーコラム

公開日:2026/4/30(木)

量的データは数値として扱える情報で、データ分析やアンケート設計を行う上で欠かせません。この記事では、量的データの定義や特徴をはじめ、質的データとの違い、4つの尺度の考え方、実務で使える質問例までを解説します。調査や分析の精度を高めたい人は、ぜひ参考にしてください。

参考:多変量解析とは

監修

Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

量的データとは?質的データとの違いも解説

量的データの定義や特徴、質的データとの違いについて解説します。データの種類の把握は、データを適切に読み取り、分析する上で欠かせません。それぞれの違いを理解することが、目的に合った分析手法選びに役立ちます。

量的データの定義・特徴

量的データは、数値として扱える情報で、合計や差分などの計算ができます。売上高や利益といった金額データだけでなく、年齢・身長のように数値で示せる項目も量的データに含まれます。

質的データとの違い

量的データが数値として扱え、計算や比較ができるのに対し、質的データは対象をグループ分けしたり違いを見分けたりするための情報です。数の大小や計算には向きません。好きなスポーツや血液型のような分類データの他、順位や学年といった区分も含まれます。

量的データの種類

量的データは、連続データと離散データに分けられます。それぞれの特徴について詳しく解説します。

連続データ

連続データは、はっきりと数えきれない、途切れなく変化する数値データを指します。体重や経過時間、気温、距離、容積などです。たとえば体重であれば、55kgと56kgの間には「55.4kg」や「55.987kg」のように、いくらでも細かい数値が存在します。このように、2つの値の間に無限の数が含まれる点が、連続データの特徴です。

離散データ

離散データは、値が飛び飛びに存在し、個数として数えられるデータを指します。来店客数や販売個数、回答人数、検査で見つかった不良品の数などが該当します。たとえば、「家族が2.7人いる」「ペットが4.2匹いる」といった表現は成り立ちません。このように、整数単位でしか表せず、途中の値を取らないデータを離散データと呼びます。

量的データと質的データの尺度

量的データと質的データは、性質に応じて「間隔尺度」「比例尺度」「名義尺度」「順序尺度」の4つの尺度に分類されます。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

間隔尺度

間隔尺度は、数値の差や大小に意味があり、各値の間隔が一定に保たれている尺度です。たとえば、気温では17度から22度の差と22度から27度の差は、どちらも同じ幅の変化を示します。ただし、「30度は15度の倍の暑さ」といった比率としての解釈はできません。この尺度で意味を持つのは、あくまで数値同士の間隔です。

また、間隔尺度における「0」は基準点の1つであり、値が存在しない状態を示すものではありません。分析では、平均や標準偏差などの順位相関係数は、順序尺度を前提とした統計手法のため統計指標を用いることが可能です。

比例尺度

比例尺度は、数値の比に意味があり、「0」が対象の不存在を示すデータ尺度です。たとえば、商品の重さが200gから400gになった場合、「2倍になった」と表現できます。このように割合での比較ができる点が特徴で、間隔尺度では同じ扱いはできません。また、重さが0gであれば、その商品が存在しないことを意味します。

比例尺度のデータは、四則演算に対応しており、平均値の算出や売上金額の合計など、実務的な計算にも活用できます。

名義尺度

名義尺度は、対象を区別・分類するための尺度で、大小や順番といった意味は持ちません。数値を用いる場合でも、それは違いを識別するためのラベルとして使われます。たとえば、アンケートで「1:東京都、2:大阪府、3:北海道」のように地域を割り当てるケースが挙げられます。これらの数字に順序や優劣の意味はなく、あくまで地域を見分けるための記号です。

名義尺度で扱える統計量には、件数や割合、最も多い値を示す最頻値、カテゴリー同士の関係を見る連関係数などがあります。

順序尺度

順序尺度は、データの並び順そのものに意味がある尺度で、優劣や高低といった関係を示せます。ただし、差の大きさまでは分かりません。例としては、「評価A・B・C」「上位・中位・下位」「小・中・大」などが挙げられます。この尺度で用いられる代表的な統計量は、中央値やパーセンタイルです。

量的データと質的データを併用する「混合研究法」とは

量的データと質的データを併用する「混合研究法」は、数値で把握できる情報と、言葉や行動から読み取る情報を組み合わせて分析する調査手法です。量的データによって「どの程度起きているのか」「どのような傾向があるのか」を把握し、質的データによってその結果に至った理由や背景を明らかにします。

両方を併用することで、数値だけでは見えにくい意図や文脈を補完でき、調査テーマをより多角的かつ深く理解することが可能になります。たとえば、アンケート調査で傾向を把握した後、インタビューを行って回答理由を掘り下げるといった進め方が代表的な活用例です。

実務で使える量的質問と質的質問の例

実際に業務で使える量的質問と質的質問について解説します。なお、ここで紹介する量的質問の中には、厳密には「順序尺度」に該当するものも含まれます。これらは数値の大小関係は示せるものの、差の大きさが等間隔であるとは限りません。

ただし、実務では集計や傾向把握の目的で、量的データとして扱われるケースが一般的です。本記事では、実務上の使われ方に基づき、これらを量的質問の例として紹介しています。

顧客満足度

顧客満足度に関する量的質問と質的質問の例は、以下のとおりです。

量的質問

Q. 全体として、当社のサービスにどの程度満足していますか。

  • 非常に満足している
  • どちらかといえば満足している
  • どちらともいえない
  • どちらかといえば不満がある
  • 非常に不満がある

Q. 当社の製品を表すものとして、当てはまるものをすべて選択してください。

  • 品質が高い
  • 信頼性がある
  • 使いやすい
  • 独自性がある
  • 価格に見合った価値がある
  • 価格が割高に感じる
  • 品質に問題がある
  • 信頼できない
  • 実用性に欠ける
  • 効果を感じられない

質的質問

  • 当社Webサイトについて、見直した方がよい点があれば教えてください。
  • 本ソフトウェアに関して、改善が必要だと感じる点があればご記入ください。
  • その他、ご意見・ご質問、またはお困りの点があればご記入ください。
  • これまでの設問でその回答を選んだ理由をお聞かせください。

市場調査

以下は、市場調査に関する量的質問と質的質問の例です。

量的質問

Q. 当ブランドについて、どの程度理解していますか。

  • 非常によく理解している
  • かなり理解している
  • 多少は知っている
  • ほとんど知らない
  • まったく知らない

Q. このカテゴリーの商品を直近で利用したのはいつですか。

  • 1週間以内
  • 1か月以内
  • 3か月以内
  • 6か月以内
  • 1年以内
  • 1年以上前
  • 利用したことがない

Q. このロゴを総合的に評価すると、最も近いものはどれですか。

  • とても好印象だった
  • ある程度好印象だった
  • 判断できない
  • あまりよい印象はない
  • まったくよい印象はない

質的質問

  • 新商品について、特に改善してほしい点があれば具体的にご記入ください。
  • 現在販売されている競合商品に対して、最も改善してほしい点を教えてください。
  • 普段、オンラインで購入している商品にはどのようなものがありますか。

従業員のフィードバック

従業員のフィードバックに関する量的質問と質的質問の例は、以下のとおりです。

量的質問

Q. この従業員の業務成果について、どのように評価しますか。

  • 非常に優れている
  • かなりよい
  • おおむねよい
  • あまりよくない
  • まったくよくない

Q. 専門スキルを伸ばせる環境について、どの程度満足していますか。

  • まったく満足していない
  • あまり満足していない
  • どちらともいえない
  • 満足している
  • 非常に満足している

Q. 現在の業務上の役割に対する満足度を教えてください。

  • 非常に満足している
  • ある程度満足している
  • やや不満がある
  • 非常に不満がある

質的質問

  • これまで関わったプロジェクトのなかで、特に印象に残っているもの(よかったもの・好ましくなかったもの)を教えてください。
  • 採用活動をよりよくするために、当社が取り組むべき点は何だと思いますか。
  • 退職を検討する理由があれば教えてください。
  • 部下の成果を高めるために、上司が行うとよい取り組みは何だと思いますか。

まとめ

量的データは数値として計算・比較ができる、傾向や規模の把握に適した情報です。一方、質的データは分類や評価、背景理解に役立ちます。データは、尺度によって分析できる手法が異なるため、性質を正しく見極めることが重要です。

実務では、量的データで全体像を捉え、質的データで理由や文脈を補う混合研究法が効果を発揮します。目的に応じてデータを使い分けることで、より納得感のある分析につながります。

株式会社マクロミルは、マーケティングリサーチおよびデジタルマーケティングリサーチを軸に、多様な社会・消費者ニーズを分析し、的確な消費者インサイトを提供しています。さらに、自社のマーケティングデータと顧客企業のデータを組み合わせて活用するデータ利活用支援から、広告配信CRMなどのマーケティング施策までを一貫して支援できる点も強みです。

データを成果につなげたいと考えている人は、ぜひ導入をご検討ください。

監修

Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

カテゴリーから探す

タグから探す

アクセスランキング

ナレッジブログランキング

メールマガジン

マーケティングに関するホットな話題やセミナーなどの最新情報をお届けします

おすすめコンテンツ

ナレッジブログ

マーケティングリサーチ有識者の見解を知る

コラム

マーケティングの基礎を学ぶ

マーケティング用語集

基礎的な用語を身に付ける

市場調査レポート・お役立ち資料

明日から使えるデータと活用術を手に入れる

メールマガジン

マーケティングに関するホットな話題やセミナーなどの最新情報をお届けします