プロモーションと販売促進の特徴・違いとは?具体的な手法を解説

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2025/11/14(金)

プロモーション」や「販促」という言葉はよく耳にしますが、その違いは分かりにくいものです。この記事では、それぞれの特徴や違い、具体的な手法などを解説します。自社のマーケティング活動に関わっており、売上や認知度などの向上を狙う担当者は参考にしてください。

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20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

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プロモーションと販促の特徴・違いを解説

「プロモーション」と「販促」は、どちらもマーケティングで活用される言葉です。特徴や違いについて解説します。

プロモーションとは?意味を解説

プロモーションとは、商品・サービスを販売するための活動です。プロモーションのなかには、広義のものと狭義のものがあります。広義のプロモーションとは、自社製品やサービスの認知度を向上させるためのコミュニケーション活動です。広告宣伝、販売促進、PR、人的販売という4つの要素が含まれます。狭義のプロモーションとは、販促活動自体を指します

また、プロモーションはマーケティング戦略である「4P理論」の要素の1つです。4P理論のProduct(製品)、Place(場所・流通)、Promotion(販促活動)、Price(価格)の4つは、目標達成のために相互に影響を与えます。

販促とは?意味を解説

販促とは、消費者の購買行動を促す活動を指し、一般的に「販売促進」を略した言葉です。販促活動を実施する目的は、消費者の購買意欲を促進し、商品やサービスの売上を伸ばすことです。

販促には以下の3つの狙いがあります。

  1. 商品やサービスの認知度を高める
  2. 商品やサービスの魅力を宣伝し、購買意欲を刺激する
  3. キャンペーンを実施し、店舗またはECサイトに集客する

近年ではオフラインだけでなく、SNSやWeb広告などオンラインの販促も増えています。

プロモーションと販促の違い

プロモーションと販促の違いは、マーケティング活動の範囲です。プロモーションは広告や消費者の獲得など、消費者とのコミュニケーションにおける全ての活動を含みます。対して、販促は消費者の購買意欲を促進するための活動です。つまり、販促はプロモーションのなかに含まれるといえます

プロモーションを成功させるための具体的な手法

プロモーションの手法にはさまざまなものがあります。ここでは、おもな6つの手法を解説します。

1. 広告宣伝

広告宣伝とは、テレビやラジオ、新聞、雑誌、Web広告などメディアを通して実施するプロモーションです。メディアの種類や露出量によってはコストが大きくなります。アピールしたいターゲット層に合わせて、メディアや掲載のタイミングを選択することで、消費者に届きやすく、認知度を高められます

2. 販促(販売促進)

販促(販売促進)とは、商品・サービスの購買を活性化するための全ての施策です。店頭のPOPや陳列、見込み客・潜在消費者への営業、ノベルティやサンプリングキャンペーンなど、消費者へ直接的に働きかけ、購買行動を後押しします。

3. PR(パブリックリレーション)

PR(パブリックリレーション)とは、テレビや雑誌、Webサイトなどのメディアに情報を発信してもらう施策です。販売者による広告宣伝とは異なり、メディア側から自発的に商品・サービスに関する情報を掲載してもらいます。内容には関与できませんが、広告宣伝よりコストが抑えられ、取り上げてもらえるメディアが多いほど認知度向上が狙えます。

4. 人的販売

人的販売とは実演販売や訪問販売など、消費者に直接アプローチする手法です。人対人でアプローチするため人手が必要でコストはかかりますが、消費者と直接コミュニケーションを図れ、疑問点の解消や深い信頼関係の構築につながり、大きな成果も見込めます。

5. 口コミやSNS

口コミやSNSは、近年重視されているプロモーション手法です。商品の購入を決定するうえで、知人、友人からの口コミ、SNSでの評判、Webサイト上のレビューを参考にする人が多くいます。消費者にとって身近なSNSでインフルエンサーを活用した広告、キャンペーンなどを多く展開することで、潜在層へのアプローチにもなります

6. ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングとは、消費者や見込み消費者のリストをもとに、直接アプローチする手法です。具体的にはダイレクトメールやメールマーケティング、ポスティングなどがあります。

販促を成功させるための具体的な手法

売上を伸ばすための販促には、数多くの手法があります。具体的な内容を解説します。

1. テレビやラジオなどのマス広告

マス広告とは、テレビやラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアを使って商品・サービスを宣伝する手法です。インターネットが普及した現在でも、幅広い層にアプローチできるテレビCMや新聞広告には大きな影響力があります。ただし、掲載費や広告制作費など大きなコストがかかります。ターゲットや規模を絞り、自社の予算に合致するメディアを活用しましょう

2. インターネット広告

インターネット広告とは、WebサイトやSNSなどインターネットを通して宣伝する手法です。インターネット広告には多くの種類があり、消費者の関心度に応じた選択肢があります。顕在層にはリスティング広告リターゲティングが可能な広告、潜在層にはディスプレイ広告やSNS広告、無関心層にはネイティブ広告や動画広告などが適しています。

3. POPや看板の設置

POPは、商品の近くに設置して直接的に商品をアピールする広告や宣伝物です。売り場に設置したモニターで動画を流す、デジタルサイネージも活用されています。商品のおすすめポイントや使用感などを記載することで、消費者と直に接することなく販促活動を実施できます

看板は、設置場所によって多くの消費者に視覚的にアピールできます。ただし、場所によっては設置費用が高額になるでしょう。

4. チラシやパンフレットの配布

チラシやパンフレットの配布は、比較的低予算で実施できる販促手法です。特定のエリアで集客したい場合には、ポスティングによって商品の認知度を高められます。チラシやパンフレットなどの紙媒体は手元に置いておけるため、情報を詳細に届けられるだけでなく、比較的長い期間の効果が期待できます。

5. サンプルやノベルティの配布

商品のサンプルやノベルティを配布する販促手法です。サンプルは商品・サービスを無料で試せるため、多くの消費者に受け取ってもらいやすいでしょう。サンプルを使用し、気に入れば商品の購入につながります。また、商品・サービスの購入によってもらえるノベルティは、消費者のお得感を刺激します。

6. クーポンや割引券の配布

クーポンや割引券の配布により、商品やサービスの購入意欲の向上を狙う手法です。クーポンや割引券を使用するとお得に購入できるため、潜在層に購入を促したり、既存顧客にリピート購入を促したりするきっかけとなります

実店舗であればチラシやレシートと共にクーポンを配布する方法、オンラインショップであればSNSやメールマガジンで配布する方法が一般的です。

7. 会員制やポイントカードの導入

会員制やポイントカードを導入することで、リピート購入を促進する手法です。会員限定のサービスを用意すると特別感やお得感を感じられ、消費者の維持やリピート率向上につながります。ポイントカードは購入ごとにポイントが貯まり、次回以降の購入時に利用できる仕組みが一般的です。

8. デモンストレーションや試食・試飲

デモンストレーションや試食・試飲は、はじめて購入する消費者のハードルを下げるための手法です。商品の良さを実際に体験してもらい、購買意欲を促進します。食品や化粧品で多く実施されています。ただし、人員やサンプル商品の作成に一定のコストがかかる点はデメリットです。

9. ポップアップストアの実施

ポップアップストアとは空き店舗や商業施設のスペースを活用した、期間限定の店舗のことです。期間限定の出店により、話題性を集められます。商品のターゲット層に適した場所にポップアップストアを出店することで、販促活動の効果を大きくできるでしょう。体験型の演出やSNSとの連動施策を同時に実施するケースもみられます。

10. SNSの運用

XやInstagram、TikTokなどのSNSを運用することで、商品の認知度拡大や購入の促進につなげられます。SNSの運用は、情報の拡散による集客や新規開拓、消費者との直接的なコミュニケーション、販促キャンペーンやプロモーションの実施など多くのメリットがあります。また、無料で始められる点もメリットの1つです。

まとめ

プロモーションと販促は、マーケティング活動の範囲に違いがあります。販促は消費者の購買意欲を促進する活動で、プロモーションは消費者とのコミュニケーションを図る全ての活動を含みます。どちらも商品・サービスの売上や認知度などを向上させるうえで重要なため、自社の予算やターゲット層に応じた施策を実施しましょう。

株式会社マクロミルでは、マーケティングリサーチデジタルマーケティングリサーチを中心に、総合的な支援をしています。多様な社会・消費者ニーズを分析し、クライアントに的確な消費者インサイトを提供します。マーケティング活動を実施する際は、ぜひご活用ください。

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監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

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