データクリーニングとは?マーケティング施策での活用ポイントや注意点を解説

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2024/1/29(月)

データクリーニングとは、顧客や売上などの社内データベースにある重複や誤記などを取り除き、データの品質を向上させることを言います。データの精度が向上すると、的確に意思決定できたり、顧客一人ひとりに合った提案やフォローができたりといったメリットがあります。

本記事では、データクリーニングの基礎知識やメリット、具体的な実施手順、押さえておくべき注意点などを詳しく解説します。

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20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

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データクリーニングとは?

まずは、データクリーニングの基礎知識について以下の項目にわけて解説します。

  • データクリーニングの基礎
  • データクリーニングとデータクレンジングに違いはない
  • データクリーニングはエディティングとも呼ばれる
  • データクリーニングと名寄せの違い

データクリーニングの定義や目的といった基本から、類似用語との違いなどを整理しましょう。

データクリーニングの基礎

データクリーニングとは、データベース内に存在する誤記や重複、欠損値といった品質の低いデータを取り除き、データ分析AI機械学習に最適な状態へと整える一連の作業を指します。

企業が収集・蓄積する生データには、手作業による入力ミス、システム移行時のエラー、部署ごとに異なるフォーマットが混在するなど、さまざまな問題が含まれていることがあります。

たとえば、同じ顧客が「(株)ABC」と「株式会社ABC」という2つの名称で登録されているケースを考えてみましょう。

この状態を放置すると、同一顧客を別人としてカウントし、同じダイレクトメールを二重に送付してしまう可能性があります。データが重複していたことで、コストが無駄になるだけでなく、顧客の不信感を招く原因となってしまいます。

また、売上データに欠損値があった場合、月次や年次の売上を正確に分析できません。データ活用の第一歩として、まずは自社の顧客データベースなどを点検し、重複登録や表記のゆれといった問題がないか確認することをおすすめします。

データクリーニングとデータクレンジングに違いはない

結論からいうと、データクリーニングとデータクレンジングに明確な違いはありません。データクリーニングもデータクレンジングも、上記で解説したものと同じ意味を持ちます。

そのためどちらの言葉を使っても問題ないケースがほとんどです。データクリーニングとデータクレンジングのどちらを使うのか、社内で統一しておくと良いでしょう。

データクリーニングはエディティングとも呼ばれる

アンケート調査におけるデータクリーニングは、「エディティング(データエディティング)」とも呼ばれます。アンケート調査によって収集した調査票を点検し、回答に誤りや不備がないか確認・修正することがエディティングの特徴です。

書き損じなどは目視によって確認し、回答の矛盾などはプログラムによって検知する方法が一般的です。

データクリーニングと名寄せの違い

データクリーニングと混同されやすい言葉に「名寄せ」がありますが、目的と対象範囲において明確に異なります。

データクリーニングと名寄せの違いは、以下のとおりです。

項目目的対象具体例
データクリーニング個別データの品質向上単一のレコード・「田中 太郎」の不要なスペースを削除する
・住所の全角・半角を統一する
・欠損している郵便番号を補完する
名寄せ重複データの統合や集約複数のレコード・「田中太郎(メールアドレス)」のレコードと「田中太郎(電話番号)」のレコードを同一人物と判断し、一つのマスターデータに統合する

「名寄せ」が重複した顧客データ等を一つに統合する作業を指すのに対し、「データクリーニング」は名寄せに加え、誤記訂正や形式の統一など、データ全体の品質を高めるより広範な作業を指します。

効率的にデータ整備を進めるには、まず各レコードの品質を高めるデータクリーニングを行い、その後に表記が整ったデータ群に対して名寄せを実施して重複を統合する、という順序が一般的です。このステップを踏むことで、名寄せの精度も向上する傾向があります。

データクリーニングのメリット

ここでは、データクリーニングがビジネスにもたらす、以下4つのメリットについて解説します。

  • データ分析の精度が向上し、的確に意思決定できる
  • 正しい情報をもとに提案・フォローでき、顧客満足度が向上する
  • 検索性が向上し、業務効率化につながる
  • 不要なデータを削除し、システム運用コストを削減できる

多岐にわたるデータクリーニングのメリットを一つずつ掘り下げてみましょう。

データ分析の精度が向上し、的確に意思決定できる

データクリーニングによって重複や誤記が排除された高品質なデータは、データ分析の精度を大きく向上させ、勘や経験に頼らない的確な意思決定を可能にします。

AIの予測モデルや、BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)※による分析も例外ではなく、元となるデータの品質が分析結果の質を左右します。まずは、自社の意思決定プロセスにおいて、もっとも影響の大きいデータ領域(例:売上データ、顧客データ)を特定し、優先的にクリーニングに着手することが効果的です。

※企業のさまざまなデータを集めて分析・可視化し、経営や業務に関する迅速な意思決定を支援するソフトウェア。

正しい情報をもとに提案・フォローでき、顧客満足度が向上する

顧客情報が正確に保たれると、顧客一人ひとりに合わせた適切な提案やフォローを行えます

データの品質が低い場合、以下のような事態を招くおそれがあります。

  • 同一顧客のレコードが複数あったことで、同じ内容のダイレクトメールが複数届いてしまい、顧客に不快感を与える
  • 長年利用している優良顧客の購入履歴が正しく統合されておらず、新規顧客向けのキャンペーン案内を送ってしまい信頼を失う

高品質なデータを維持することで、上記のミスを防ぐことが可能です。顧客を正しく理解し、適切なタイミングで価値ある情報を提供することが、顧客満足度アップのポイントです。

検索性が向上し、業務効率化につながる

表記のゆれや重複が解消されると、必要な情報を迅速かつ正確に検索・参照できるようになり、組織全体の生産性向上につながります。

複数の表記が混在しているデータベースでは、正確な取引履歴を確認するために複数の検索パターンを試さなければならず非効率です。データクリーニングによって表記が統一されていれば、一度の検索で必要な情報にたどり着くことができます。

データ品質を向上させることで、顧客管理や在庫管理などあらゆる業務が効率化できるでしょう。

不要なデータを削除し、システム運用コストを削減できる

重複データや長期間利用されていない不要なデータを定期的に削除すると、ストレージコストの削減にもつながります。データを軽くすることで、システムパフォーマンスの向上にもつながるでしょう。

一例として、以下のデータはシステムの負担となる可能性があります。

  • 同一内容の重複データ
  • 退職した従業員や解約した顧客の古い情報
  • テスト目的で作成された一時的なデータ

定期的にデータクリーニングを実施することで、無駄なITコストの抑制にもつながります。

データクリーニングを実施する時の注意点

次に、データクリーニングをスムーズに実施するために押さえておくべき注意点を、以下5つにわけて解説します。

  • 処理するデータ範囲を絞る
  • 表記やデータ形式を統一する
  • クリーニングの手順やルールを決めておく
  • 元データは必ずバックアップしておく
  • 定期的な実施を計画する

処理するデータ範囲を絞る

データクリーニングをスムーズに実行するには、クリーニングする範囲を絞ることが大事なポイントです。すべてのデータを一度に処理しようとするのではなく、ビジネスへのインパクトが大きい重要なデータ領域から優先的に着手すると良いでしょう。

全社のデータを一斉にクリーニングすると飛躍的に生産性が高まる一方で、膨大なリソースと時間が必要になるため、途中で頓挫してしまうこともあります。

そのため、マーケティング部門であれば顧客データや購買履歴、財務部門であれば売上データや経費データなど、各部門の意思決定に直結するデータから始めると効果的です。

表記やデータ形式を統一する

会社名、住所、日付といった基本的な項目における表記のゆれをなくし、データ形式を統一することは、データクリーニングの基本です。

表記が統一されていないと、重複データを検出しにくく、システムエラーの原因にもなるので、注意しましょう

表記ルールは、以下のように決めておくことが大切です。

項目統一ルール(例)
会社名の法人格「株式会社」に統一
・例:(株)や㈱から変換する
日付形式「YYYY-MM-DD」形式に統一
・例:「令和7年9月15日」を「2025-09-15」に変換する
数値・記号半角に統一
・例:「3丁目」を「3丁目」に変換
住所都道府県名から記載し、番地などの形式を統一

決定したルールにもとづき、Excelの関数や専門ツールを活用して、効率的にデータ形式を整えましょう。

クリーニングの手順やルールを決めておく

データクリーニングを行う際は、明確な手順と判断基準を定義し、作業プロセスを標準化することが求められます。手順やルールが曖昧なまま作業を進めると、担当者によって仕上がりにばらつきが生じ、データ品質の一貫性が保てません。

また、複数人で作業する場合には、重複作業や確認漏れが発生するリスクも高まります。具体的な実施手順については、後述します。

元データは必ずバックアップしておく

データクリーニングの実施前には、元となるデータのバックアップを作成しておく必要があります。これは、データ消失などの不測事態から貴重なデータを守るための安全策です。

データクリーニングは、元データを直接変更・削除する操作を伴うことが多いため、誤操作や予期せぬツールの挙動によって、データを失うリスクが常にあります。とくに、Excelの「重複の削除」機能のような操作は、一度実行すると元に戻せないため注意が必要です。

重要なデータベースシステムは、データベース全体のバックアップを取得する必要があります。また、作業の各段階でデータを保存しておくと、問題が発生した際に特定の時点まで迅速に復旧できるので安心です。

定期的な実施を計画する

データクリーニングは、一度実施すれば終わりという単発の作業ではありません。高品質なデータを維持するためには、定期的にデータクリーニングを実施する仕組みを社内に構築し、組織文化として定着させることが重要です。

効果的なデータ品質管理のためには、以下のようなサイクルでデータクリーニングを実行しましょう。

実施サイクル主な確認内容(例)
月次新規登録データの重複チェック、フォーマット違反の確認
四半期欠損値の発生状況の分析、表記ゆれの傾向把握
年次全体的なデータプロファイリングの再実施、品質基準の見直し

データは、日々の業務を通じて絶えず生成・更新されます。時間の経過とともにその品質は劣化していく傾向があるため、定期的なデータクリーニングをスケジュールに組み込んでおくことがおすすめです。

データクリーニングの具体的な5つの手順

ここでは、データクリーニングの具体的な手順を5つのステップにわけて解説します。

  1. 重複データを削除する
  2. 欠損データを修正する
  3. データ表記や形式を統一する
  4. 外れ値を特定し、適切に処理する
  5. クリーニング後にデータを検証する

1. 重複データを削除する

データクリーニングの最初のステップは、「重複データ」を特定し、削除または統合することです。

重複データは、顧客数を実態よりも多く見積もってしまうなど、ビジネス上の誤解や無駄を引き起こす根源となります。

「田中太郎」と「田中 太郎」(スペースあり)のようなわずかな表記の違いも重複として扱えるよう、後述する表記統一の処理と合わせて実施すると有効です。

作業前には必ずデータのバックアップを作成し、条件付き書式などで重複箇所を視覚的に確認してから削除処理を行うと、より安全に進められます。

2. 欠損データを修正する

次に、データセット内に存在するNULL値(ヌル値/値が存在しない)や空欄といった「欠損データ」を適切に処理します。これにより、データの完全性を高め、分析結果の偏りを軽減し、AIモデルの予測精度を向上させることが期待できます。

欠損値の主な処理方法は、以下のとおりです。

処理方法概要主な適用ケース
削除(リストワイズ法)欠損値を含むレコードまたは列全体を削除する欠損が少なく、データ量が十分に大きい場合
統計値による補完平均値、中央値、最頻値といった統計値で欠損を補う数値データやカテゴリデータで、簡易かつ迅速に補完したい場合
高度な補完回帰分析などの統計モデルを用いて、他の変数の値から欠損値を予測して補完するより精度が求められ、変数間の相関が高い場合

欠損値を含むレコードは、分析の際に自動的に除外されてしまうことが多く、データの代表性が損なわれる原因となります。とくに機械学習モデルにおいては、欠損値を適切に処理しなければモデルの性能が著しく低下する可能性があるため注意が必要です。

3. データ表記や形式を統一する

データ全体の表記のゆれや形式の不統一を解消し、一貫性を確保します。このステップは、データの検索性や処理効率を大幅に向上させます。

前述の通り、「(株)ABC」と「株式会社ABC」のような表記のゆれは、システムに別々のデータとして認識されてしまい、重複検出や名寄せの精度を低下させる直接的な原因となります。

ほかには、日付形式を「YYYY-MM-DD」に統一したり、電話番号に含まれるハイフンの有無を統一したりといった地道な作業がデータの品質を大きく左右します。

各フィールドの標準形式を文書化した「データディクショナリ」を作成し、組織全体で共有すると良いでしょう。

4. 外れ値を特定し、適切に処理する

データのなかに含まれる、極端に大きい値または小さい値である「外れ値」を統計的な手法で特定し、それが単なる入力エラーなのか、あるいは分析上意味のある異常値なのかを判断して適切に処理します。

外れ値を検出する代表的な手法には、以下のようなものがあります。

手法概要
視覚的確認箱ひげ図や散布図を作成し、分布から大きく外れたデータ点を視覚的に確認する
IQR法四分位範囲(IQR)を基準とし、一定の範囲(例:Q1-1.5×IQR~Q3+1.5×IQR)から外れる値を検出する
Zスコア法データの平均値と標準偏差からZスコアを算出し、その絶対値が一定の閾値(例:3)を超える値を検出する

外れ値は、平均値などの統計指標を大きく歪め、分析結果の信頼性を損なう可能性があります。しかし、すべての外れ値が「誤り」とは限らず、不正取引の検出など貴重なビジネスインサイトを含んでいる場合もあるため、機械的な削除は避けるべきです。

外れ値を発見した場合は、まずその原因を調査することが大切です。明らかなデータ入力エラーであれば修正または削除し、正当な極端値であると判断されれば、その情報を保持したまま分析を進めます。

5. クリーニング後にデータを検証する

データクリーニング作業の完了後、品質がどの程度向上したのかを定量的に検証し、一連のプロセスが意図した通りに実行されたかを確認します。

検証の際には、以下のような指標をクリーニングの前後で比較します。

  • 重複率
  • 欠損値率
  • 表記統一率
  • 外れ値の件数

データプロファイリングツールを再度実行して、データの統計的なサマリーを再生成し、異常な値が残っていないかを確認するのも有効です。

また、最終的には、クリーニング後のデータからサンプルを抽出し、手作業でレビューを行うこともおすすめです。定義した品質基準を満たしているかを人の目で確かめると、さらに品質を高められます。

データクリーニングの実施方法

最後に、データクリーニングの実施方法を3つ紹介します。

  • Excelで関数を使う
  • データクリーニングの専門ツールを使う
  • 専門業者に依頼する

それぞれの特徴と適したケースを理解し、自社の状況に合った最適な手段を選びましょう。

Excelで関数を使う

Excelは、追加投資や専門知識を必要とせず、すぐにデータクリーニングを始められる有効なツールです。

小規模から中規模のデータセットであれば、Excelに標準搭載されている関数や機能を活用することで、基本的なクリーニング作業に対応できます

以下は、Excelでデータクリーニングに活用できる関数の一例です。

関数名主な用途
TRIM関数文字列の前後にある不要なスペース(半角・全角)を削除する
SUBSTITUTE関数特定の文字列を別の文字列に置換する(例:「(株)」を「株式会社」に統一)
ASC関数全角の英数カナ文字を半角に変換する

まずは手元にある比較的小さなデータセットを対象に、これらのExcelの関数を試してみると、データクリーニングの基本的な手法を習得できるでしょう。

データクリーニングの専門ツールを使う

数百万件を超える大規模なデータや、より複雑なクリーニング要件に対応する場合には、専門のツールを導入するのがおすすめです。AIを活用した自動的なパターン検出や、高度な統計的手法による外れ値検出など、手作業では困難なデータにはツールの使用が効果的です。

一例として、以下のツールは、Excelの処理能力の限界を超えるタスクに対応できるよう設計されています。

ツール/技術主な特徴
OpenRefine・無料で高機能
・類似データを自動検出し一括で表記統一するクラスタリング機能が強力
Python(Pandas)・プログラミングによる柔軟かつ高度な処理が可能
・統計モデルを用いた補完など、あらゆる処理を自動化できる
RPA(Robotic Process Automation)ツール・定期的に発生するクリーニング作業をロボットが代行し、完全自動化を図ることが可能
ETL(Extract、Transform、Load)ツール・複数システムからのデータ抽出、変換、格納までの一連のパイプラインを構築・管理できる

データの規模や複雑さ、そしてチームの技術スキルに応じて、適切なツールを選択すると良いでしょう。

専門業者に依頼する

社内にデータクリーニングに対応できるリソースやノウハウが不足している場合は、専門業者へ委託すると有効です。

データクリーニングの専門業者は、豊富な経験と実績に裏打ちされたノウハウ、高度な専用ツールを用いてデータクリーニングを行います。

専門業者に依頼することで、品質とスピードの両面で高いパフォーマンスが期待できるだけでなく、社内の従業員は本来のコア業務に集中できるようになります。

業者を選定する際には、実績やセキュリティ体制、アフターサポートの充実度などを比較検討し、信頼できるパートナーを選ぶことが大切です。

まとめ

本記事では、基礎知識から具体的なメリットや実施手順、注意点まで網羅的に解説しました。データクリーニングを効果的に実施するには、ビジネスインパクトの大きい領域から着手し、明確なルールのもとで体系的に進めること、そして継続的なプロセスとして組織に定着させることが重要です。

監修

Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

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