
昨今はビジネスを円滑に進めるために、マーケティングを重視する企業が増えています。マーケティングに役立つ手法や考え方はさまざまですが、そのなかの1つが数量化2類です。この記事では、数量化2類の概要をはじめ、活用するメリットや具体的な手順について解説します。興味を持ったマーケティング担当者は、ぜひ参考にしてください。
参考:多変量解析とは
数量化2類とは
数量化2類は、外的基準をもつカテゴリーデータ(質的変数)に対して、多変量解析を行う手法です。多変量解析とは、複数のデータ間の複雑な関係性を分析することでデータの要約、将来の数値の予測などをする統計的手法です。数量化2類であれば、数字で表しにくい言葉のデータ、アンケート結果や顧客属性の分析ができるため、マーケティングでも活躍しています。
数量化1、3、4類との違い
数量化には2類のみならず、1類、3類、4類が存在し、それぞれ特徴が異なっています。数量化1、3、4類と数量化2類の具体的な違いは、以下のとおりです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 数量化1 | 目的変数が数値データで、説明変数がカテゴリーデータの場合に用いられる |
| 数量化3 | データ全体を眺めて「似た回答パターンの人」や「似た傾向の質問」をグループ化する。2類と異なり最初から正解(グループ)は決まっていない |
| 数量化4 | モノとモノの「似ている度合い(親近感)」のデータから、それらを地図のような平面に配置する。グループの判別ではなく可視化が目的 |
数量化1、3、4類と数量化2類の違いを理解することで、目的に適した分析法を選択できるようになります。
数量化2類をマーケティングに活用するメリット
マーケティングの手法はさまざまですが、数量化2類を用いることでどのようなメリットを享受できるのか、以下で解説します。
ターゲット層の明確化
数量化2類をマーケティングに活用するメリットの1つとして、ターゲット層の明確化があげられます。ターゲットが不明瞭な場合、全方位に対して広告を出す必要がありますが、かなりのコストがかかってしまいます。また、広告の対象が広すぎるため、期待しているほど広告効果を得られない可能性が高く、注意が必要です。
数量化2類によってターゲット層が明確になれば、顧客に刺さりやすい広告を作成できます。また、共通認識を持ちやすくなるため、意思決定もスムーズになるでしょう。
顧客ニーズの深掘り
顧客ニーズの深掘りができる点も、数量化2類をマーケティングに活用するメリットです。顧客のニーズを満たす商品、サービスを提供するのはビジネスの基本ですが、すべての顧客が自身のニーズを把握しているとは限りません。数量化2類によって顧客ニーズの深掘りができれば、価値観やライフスタイルに合致する商品、サービスが提供できるようになります。また、根源的なニーズがわかれば、リソースを集中させるべきポイントも明確になるでしょう。
戦略の精度向上
数量化2類をマーケティングに活用するメリットとして、戦略の精度の向上もあげられます。どれだけ素晴らしい商品やサービスを開発しても、戦略に問題があれば生存率や利益率は低下します。数量化2類によって戦略の精度が向上すれば、資金や人材などのリソースを的確に集中できます。
さらに、精度の高い戦略にはリスク分析も含まれるため、トラブル発生時にも冷静かつ的確に対処できます。
質的データの定量化
質的データの定量化も、数量化2類をマーケティングに活用するメリットの1つです。質的データの定量化とは、言葉や印象などの質的データを数値や統計に変換し、客観的に分析・比較できるようにするプロセスです。これによって、言葉のままだと比較しにくい要素を、同じ土俵(数値)で比較できるようになります。また、誰が見ても同じ理解ができる可視化が可能なため、社内の意思決定スピードの向上も期待できるでしょう。
数量化2類を用いたマーケティングの手順
数量化2類を用いたマーケティングは、手順を押さえれば初心者でも十分実施できます。以下では、具体的な手順について解説します。
1. データの収集
数量化2類を用いたマーケティングを始めるにあたって、まず分析に使用するデータの収集を行いましょう。データ収集は、以下を決めてから始めてください。
- データ収集の目的
- 集めたデータの活用方法
これらが不明瞭なままデータ収集を進めてしまうと、どのようなデータが必要なのかわかりません。また、収集したデータはデータクリーニング、不適切な回答や誤回答などの修正、削除を行ってください。データクリーニングによって、データの精度が高まります。
2. 単変量解析
データの収集とデータクリーニングが完了したら、次はそれぞれのデータの解析を行いましょう。
各データを解析することを、単変量解析と呼びます。単変量解析は、各変数が単独でどのような性質を持つか、結果にどの程度影響するかを把握するために用いられます。具体的な単変量解析の作業内容は、以下のとおりです。
- 外れ値・異常値の検出と処理
- 分布状況の確認
外れ値は他の値から大きく外れた値、異常値は外れ値のなかで、明らかに正常でないと考えられる値のことです。
3. 変量解析
単変量解析が終わったら、複数の変数の関係性を分析します。本工程では、まずクロス集計表や散布図、ヒートマップなどを用いて、変数間の関係性や傾向を確認します。外れ値が見つかった場合は、内容を精査したうえで、削除または修正の対象とするか判断します。
4. 多変量解析
その後、行列計算を用いる多変量解析を実施します。多変量解析では、複数の変数を同時に扱うため、専用の統計ソフトやプログラミング言語を使用するのが一般的です。解析方法は、予測したいゴールがあるか、データが数値かカテゴリーデータかといった目的に応じて選択してください。
数量化2類を実施する際の注意点
数量化2類を用いた手法は、マーケティングにおいて高い効果が期待できますが、いくつか押さえるべき注意点が存在します。以下では、数量化2類の注意するポイントについて解説します。
計算の複雑さ
数量化2類を実施する際の代表的な注意点として、計算の煩雑さがあげられます。これは、膨大なデータの整理と行列計算がセットになっているためです。そのため、計算を行う際は専用のソフトを使用するのをおすすめします。なお、Excelでも一応計算は可能ですが、標準機能では限界があるため、アドインや専用のワークシートが必要です。
データの準備
データの準備も、数量化2類を実施する際の注意点の1つです。数量化2類は、「言葉を数字に変換して計算する」という特殊なステップを踏みます。データの作り方が分析結果の質に直結してしまうため、収集したデータを適切にデータクリーニングする必要があります。
結果の妥当性
数量化2類を実施する際の注意点として、結果の妥当性もあげられます。データをもとに分析を行えば、何かしらの結果は出ます。しかし、その結果が偶然の産物である可能性は否定できません。データ分析を成功させるためには、なぜこのスコアが出たのか自問自答することが大切です。計算結果が出ても、盲信しないようにしましょう。
まとめ
以上、数量化2類の基本情報をはじめ、手順や注意点などについて取り上げてきました。数量化2類は、質的データを数値に変換できる分析手法です。抽象的な事象も、数量化2類を活用することで可視化できるようになります。ただし、計算手法が複雑なため、分析を行うときは専用のソフトやツールを用意しなければなりません。
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