MMM(マーケティングミックスモデリング)とは?手順や成功のポイントを解説

カテゴリー
エントリーコラム

公開日:2026/3/12(木)

MMM(マーケティングミックスモデリング)とは、施策の効果を数値化する手法です。広告プロモーションなど、さまざまな施策の影響を把握し、売上への貢献度を分析するために用いられる手法です。この記事では、MMMの概要やメリット、デメリット、分析の手順、成功に必要なポイントなどを解説します。

マクロミルのMMMについて詳しく見る>

監修

Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

MMM(マーケティングミックスモデリング)とは

MMM(マーケティングミックスモデリング)とは、マーケティング施策の効果を数値として評価するための分析手法です。デジタル広告や営業活動、プロモーションなど、施策がどのような成果に影響したかを統計的に可視化・分析します。分析の結果を踏まえて、マーケティング施策の予算配分や改善策を判断できます。

MMMの特徴

MMMの特徴は、個々のユーザー情報を使用せずに分析できる点です。広告出稿量や費用などのマーケティングデータを用いて、定量的に効果測定ができます。自社の過去のデータを活用することで、戦略の策定や将来予測の検討に活用される場合があります。ただし、専門知識や数学的な背景が必要なケースもあるため、データ分析の専門家によるサポートが必要となるケースもあります。

MMMとMTA(マルチタッチアトリビューション)との違い

MMMとMTA(マルチタッチアトリビューション)との違いは、分析対象です。MMMは主に時系列データをもとに成果の連動性を分析します。MTAは個々のユーザーがどの広告に触れたかという接触履歴を分析します。Web上の行動を詳細に把握できる一方、オフライン施策や外部要因(季節性など)を含めた統合的な分析が難しい場合があります。

MMMが注目を集めている背景

MMMは、Cookie規制や経営層への説明責任の高まりを背景に、注目される機会が増えているとされています。ここでは、その背景について解説します。

Cookie規制

昨今、個人情報保護の観点により、段階的にCookieの利用が制限されています。GDPR・CCPAなどの個人情報保護規制が強化されており、CookieやデバイスIDをベースとした計測が難しくなってきています。今後は、MMMのように個人情報に依存せず、プライバシーに配慮した分析の重要性が高まると指摘されることがあります。

経営層への説明責任

マーケティング施策は、コストではなく投資として判断される傾向が強まっています。マーケターには予算配分の根拠や、施策ごとの売上に影響する貢献度を明確に提示する必要があります。MMMを実施すると、客観的なデータをもとに投資に対するリターンを説明する際の材料となります。

MMMを実施するメリット

MMMを実施すると、施策の効果把握やプライバシーの保護につなげられます。ここでは、MMMを実施するメリットについて解説します。

マーケティングの施策全体の成果を把握できる

MMMによって、マーケティングの施策全体を俯瞰できます。広告、プロモーション、価格設定といった施策ごとの成果を把握し、施策同士の相互影響や外部要因などを含めた分析が行われることもあります。オフラインとオンラインを組み合わせた施策でも効果を把握でき、マーケティング戦略の立案に役立ちます。

個人情報を扱わない

先述のとおり、MMMは顧客の個人情報を使用しない分析手法です。内部要因と外部要因に基づいて分析するため、企業は顧客の個人情報を扱わずにマーケティング施策を実行できます。個人情報保護の必要性が高まるなかで、企業と顧客どちらにもメリットが大きい施策といえます。

MMMを実施するデメリット

MMMは、施策やデータ規模によっては効果の検証が難しく、参考事例が限られていると指摘されることがあります。ここでは、MMMを実施するデメリットについて解説します。

小規模な施策は効果につながりにくい

MMMを実施する際には、一定規模のデータが必要です。小規模なマーケティング施策の場合、データの蓄積量の不足やデータの質の低下によって、施策の効果の十分な評価が難しくなる場合があります。MMMは複数施策のデータをもとに判断するため、正確な結果を得るには一定量のデータの蓄積が必要です。

参考事例が少ない

MMMは専門性が高く、扱うデータの秘匿性も求められます。そのため、MMMの公開されている成功事例が限られており、参考にできる情報が少ないとされる場合があります。データを得るには、自社で実践しながら研究し、分析の精度を高めることが必要です。ただし、高度なデータ分析を行うためには、統計知識やモデリングなどの専門知識が求められます。

MMMの分析手順

MMMは、分析ロジックの設定や内部・外部要因の整理、データ収集などを行います。ここでは、分析手順を解説します。

1. 分析ロジックを設定する

まずは、MMMで使う分析ロジックを設定します。施策によって達成したい成果を明確化し、目的に適した分析手法を選定します。顧客数の獲得や売上の向上など目的を整理し、必要な要素を洗い出して関係性の仮説を立てましょう。その上で「重回帰分析」「パス解析」「共分散構造分析」といった手法を選択します。

2. 内部要因と外部要因を特定する

次に、分析に使用する内部要因と外部要因を特定します。内部要因は、自社のマーケティング活動におけるアクセス数や広告費、商品価格などのコントロールできる要素です。外部要因は、競合他社の活動、市場トレンド、社会情勢といった、コントロールできない要素を指します。

3. 顧客の購買行動をモデル化する

内部要因と外部要因を特定した後は、顧客の購買行動をモデル化します。パス図をはじめとした手法を使用し、購買プロセスに影響する要因を可視化しましょう。広告費や商品・サービスの価格、競合他社のマーケティング活動など、複数の要素と売上の関係を数値化します。購買行動モデルは、データ収集や分析などの指針となるため、重要です。

4. データを収集・分析する

購買行動モデルが決まった後は、一定期間にわたるデータの収集・分析を行います。内部・外部要因に関連するデータを収集し、マーケティング施策の効果を分析しましょう。広告費や販促活動の費用対効果、売上などの関連データを収集し、MMMの結果にもとに施策の立案につなげます。

5. データ分析の精度を向上させる

最後に、データ分析精度を向上させます。分析結果を施策に生かすため、データの質の向上やモデル選択の見直しが必要です。分析ロジックの改善や追加データの収集により、精度を高めます。MMMは高度なデータ分析や統計知識などのスキルが必要なため、専門家に相談することも検討しましょう。

MMMの成功するポイント

MMMを成功させるには、目的の明確化やデータ基盤の整備などが欠かせません。ここでは、成功のポイントを解説します。

目的を明確にする

MMMの成功には、目的の明確化が必要です。目的があいまいなままだと、分析結果の精度が低下するため注意が必要です。売上の向上や顧客獲得など、具体的な数値目標を設定し、費用と施策の効果を分析できる明確な目的を持ちましょう

データ基盤を整備する

データ基盤を整備することで、質の高い分析結果を得やすくなります。正確なデータを自動収集できるツールやデータパイプラインなど、データ基盤の構築が必要です。購買行動のモデルを作成しても、データ基盤がないとMMMに活用できません。継続的にデータを準備できる環境を構築し、施策の効果を高めるための基盤として活用できます。

モデルの見直しを継続する

マーケティングの環境は常に変化するため、消費者行動や競合状況などにあわせて定期的にモデルを見直しましょう。最新のトレンドに対応し、継続的にデータ収集と分析を行うことで、マーケティング戦略を最適化できます。最新の状況に対応できない場合、企業の競争力に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要とされています。

マクロミルのMMMについて詳しく見る>

まとめ

MMM(マーケティングミックスモデリング)とは、施策の効果を定量化して分析する手法です。マーケティングの施策全体の成果を把握するだけでなく、個人情報を扱わないため、今後のCookie規制への対応を検討する手法の一つとされています。ただし、MMMは参考事例が少ないため、実施する際は専門企業のサポートを検討するケースもあります。

株式会社マクロミルは、「マーケティング施策支援事業」を一気通貫で提供できる総合マーケティング支援企業です。多様な社会・消費者ニーズを分析し、MMMに関する的確な消費者インサイトを提供します。ぜひ利用をご検討ください。

監修

Macromill News 事務局

監修:株式会社マクロミル マーケティングユニット

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

20万人以上が登録するマーケティングメディア「Macromill News」を起点に、マーケティング知見や消費者インサイトに関わる情報を発信。

カテゴリーから探す

タグから探す

アクセスランキング

ナレッジブログランキング

メールマガジン

マーケティングに関するホットな話題やセミナーなどの最新情報をお届けします

おすすめコンテンツ

ナレッジブログ

マーケティングリサーチ有識者の見解を知る

コラム

マーケティングの基礎を学ぶ

マーケティング用語集

基礎的な用語を身に付ける

市場調査レポート・お役立ち資料

明日から使えるデータと活用術を手に入れる

メールマガジン

マーケティングに関するホットな話題やセミナーなどの最新情報をお届けします