【データ活用コンサルティング事例】マクロミルが“パートナー”となり進めたプロジェクトで、データ活用が社内に浸透

2021/5/10(月)

アスミック・エース株式会社 様

映画製作から配給、映像パッケージの制作・販売・配信など、映画・映像事業を総合的に展開されているアスミック・エース株式会社 (以下アスミック・エース)様。多様なコンテンツを展開するがゆえに、各事業において扱うデータ、また、その活用方法もそれぞれ異なり、効率的なデータ活用ができていないという課題があったそうです。こうしたデータ利活用における課題を解決するため、今回マクロミルがご提案したのは、データ活用コンサルティングサービス『MAG(Market data Analytics Guide/マグ)』 。豊富な知見でデータ活用推進をサポートする『MAG』のデータコンサルタントとともに実施したデータの一元管理、およびデータ活用のプロジェクトについて、アスミック・エース西野様にお話をお伺いしました。

アスミック・エース株式会社

経営企画部 マーケティング推進部
デジタルトランスフォーメーション推進リーダー
西野誠基

※以下敬称略

蓄積する課題を解決し、マーケティングの高度化へ

― データ活用について、どのような課題を感じられていたのでしょうか。

各事業においてデータの収集やデータの活用はこれまでも実施していたのですが、さらに高度化していくことを目的に、2019年4月に経営企画本部付けでマーケティング推進部を設立しています。部のミッションの一つとしては社内全体のデータ活用の推進です。そのため、まずは映画配給事業において取り組みを開始することになりました。

この映画配給事業では、例えば劇場である興行会社は、チケット購入する消費者の購買データを保有していますが、配給会社である私たちは、そういった購買データを保有していません。
そのため、興行収入データ、前売り券の販売実績データ、作品の浸透度調査などの作品に関するデータを外部から購入することも多いです。
このほか、作品のWebサイトのアナリティクスデータなども含めて、実は「データ」自体は多くありました。
ただ、フォーマットや収集頻度がデータごとで異なり、管理方法もばらばらであったため、収集・活用・管理の一元化が容易にできる環境にはなかったんです。様々なデータを比較するには多くの時間を割く必要があり、経験値の高い社員は読み解けても新しく配属された社員には読み解くのに時間がかかり、データを扱える社員に偏りが生じているなど、課題は多くありました。
今後よりマーケティングを高度化していくためには、こういった課題を解決する必要があると感じていました。

一緒に歩んでくれる“パートナー”を探していた

― そのような中で、マクロミルにデータ活用についてご相談いただいたのですね。

実は、データ分析ベンダーやシステムベンダーにも相談をしていました。
私たちとしては、データを揃えることだけが重要なのではなく、それをいかに使うかが重要だと考えていました。そうした中、マクロミルの提案は、「データを構築するだけでなく、アナリストと一緒に活用方法まで一緒に検討していく」というものでした。マクロミルがデータを長年にわたって構築・活用されてきたということもありますが、私たちが探していた一緒に歩むことができる“パートナー”になってくれるだろうという期待感から、マクロミルにお願いしようと決めました。

依頼にあたっては、データを最終的に活用する映画事業本部のメンバーを中心に、活用方法についてマクロミルから直接説明する場を設け、メンバーの理解度や関心度を高めました。メンバーが自分事化していくことが重要だと思っていたので、あえてそういった場を設けさせてもらったのですが、データ活用のプロであるマクロミルのデータコンサルタントの方に説明してもらったことで、メンバーの納得感が高まったのではと考えています。

メンバーと一緒に作り上げていくことに意味がある

― どのように施策を進められたのでしょうか。

マクロミルの『MAG』を通じて、データを一元管理して活用するプロジェクトを開始しました。まずは課題の整理から着手したのですが、私たちとマクロミルのデータコンサルタントとでディスカッションを何度も重ねましたね。先ほども申し上げたとおり、実際にデータを活用するメンバーが“本当に使えるもの”を作るべく、「メンバーと一緒に作り上げていく」「メンバーを巻き込んで推進していく」ことを重視していました。そのため、マクロミルとのディスカッションと並行して、映画事業本部を中心とした現場のメンバーに1対1で、「どんなデータが欲しいか」「どんな課題を感じているか」など詳細をヒアリングすることも行いました。

5カ月に及んだマクロミルとのディスカッションや社内メンバーへのヒアリングを経て、興行収入関連データやWeb施策関連データなど、多様なデータを一元管理できるダッシュボードを構築しました。

構築したダッシュボード

データ活用が浸透し、自然とデータの話が出てくるように

― ダッシュボードを構築され、どのような効果があったでしょうか?

「データを見て意思決定を行う」「データを見てプランニングしていく」という意識が社内で生まれ、会話の中に、自然とデータの話が出てくるようになったことは、この施策の大きな効果だと思っています。いわゆる“勘所”を否定するわけではないですが、私たちが目指していた、これまでの知見とデータを掛け合わせ、そこからマーケティングができる、という状態が実現できたのではないかと思います。

映画配給は、作品企画、プランニング、宣伝といったステップを踏むのですが、現在は、主に作品企画とプランニングにおいてこのダッシュボードを活用しています。例えば作品企画では、サスペンスものの映画を企画する際に、ダッシュボードを見ながら、このジャンルのこの規模の映画は、誰が出演していてどんな特徴があり、どれくらい売れたのか、といった過去実績をみながら作品企画のチューニングをしていて、それをポテンシャル調査にも活かしています。プランニングにおいても、過去の類似作品データをダッシュボードで見ながらターゲットの戦略設計を行っており、データ活用が必須となっていますね。今後は、宣伝にも活用していきたいと思っていて、調整を進めています。

― 最後に、データ活用に関する今後の展望を教えてください。

映画配給事業で実施した今回のプロジェクトは社内でも注目度が高かったため、このプロジェクトの成功により社内のデータ活用の理解や必要性が広がったように思います。まずは映画配給事業でのプロジェクト化を先行し、ダッシュボードを構築しましたが、アニメ事業、オンデマンド配信事業など、その他の事業での横展開も進めており、社内全体にデータ活用が浸透することを目指しています。
さらに、マクロミルのデータコンサルタントのような人材を社内でも育てていきたいと思っています。
今後も引き続き、マクロミルにはパートナーとして携わっていただきたいですね。

― 本日はありがとうございました。

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