ゲーム理論とは
ゲーム理論とは、社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を、数学的なモデルを用いて研究・解決を図る学問である。
ビジネスの文脈に置き換えると、顧客や交渉相手の意図・思惑を理解して、双方がWin-Winな状態を手にする状況を数学的に導き出すアプローチのことを言う。
ゲーム理論の代表的なモデルとして、「囚人のジレンマ」が有名。
囚人のジレンマとは
ある犯罪に関する容疑で捕まった2人の容疑者が、意思疎通の出来ない別々の部屋で尋問を受けている。
そして、この2人は「自白する」「自白しない」のいずれかしか選べない状況で、各自の自白状況によって以下のように受ける刑罰の重さが異なる。
- 1人が自白しもう一方が自白しない場合、自白した方は無罪、自白しない方は懲役10年。
- 2人とも自白しない場合は懲役2年。
- 2人とも自白した場合は懲役5年。
自分のことだけを考えると、お互い「相手が自白せずに、自分が自白する」という選択肢が一番魅力的であることは間違いないが、相手も自白していた場合は双方懲役5年となり、お互いが「自白しない」という選択肢(懲役2年)よりも刑罰が重くなる。
このように、各人が自分にとって一番魅力的な選択肢を選んだ結果、協力した時よりも悪い結果を招いてしまうことを「囚人のジレンマ」と呼ぶ。
ビジネスにおいては「2人共自白しない」という選択、つまり双方がWin-Winな状態を実現できるかどうかが肝となる。
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