MDS(多次元尺度構成法)

1.MDS(多次元尺度構成法)の特長

MDS(Multi-dimensional scaling)とは、多次元尺度構成法の略称で、複数の異なる手法の総称です。ここで用いる手法は、いくつかのブランドなどがあって、そのブランド同士が似ているかどうかという度合いのデータが、一覧表になっているもの(ブランドの類似度マトリクス)から、ポジショニングマップを作ろうというものです。

表1. 自動車メーカーの類似性データ

トヨタ マツダ ニッサン ホンダ スバル
トヨタ 10
マツダ 1 10
ニッサン 6 2 10
ホンダ 3 3 4 10
スバル 5 3 4 3 10

※データはダミーです

上記の表1は、自動車メーカーの類似性を、同一のものを10とし、似ているものほど大きい数字を入れたデータです。このように、一対のブランドや商品の対戦表があれば、MDSを使うことができます。

たとえば、世界の都市を結ぶ航空路の所要時間が、上記の表1のように表わされていたとすれば、おおよその世界地図(都市のポジショニングマップ)が書けるという事なのです。データとしては、何らかの類似性や関連性、親近性、相関、距離感などがあれば、MDSを用いる事ができます。

MDSには、距離などをデータとする計量MDSと、順序尺度で測定された親近性を評価する非計量MDSの2種類があります。

2.MDS(多次元尺度構成法)の結果

図1.にMDSのアウトプットイメージを示しました。似ているブランド同士は近くにプロットされ、似ていないブランドほど遠くにプロットされます。たとえば、トヨタとニッサンは類似度が6ですので、最も近くにプロットされています。また、トヨタとマツダは類似度が1ですので遠くにプロットされているのがわかると思います。

図1. 自動車メーカーの類似度をMDSを用いてプロットしたマップ(イメージ)

図1. 自動車メーカーの類似度をMDSを用いてプロットしたマップ(イメージ)

MDSの結果は、各ブランドなどの相対的な位置関係だけを表わしているので、軸の方向性に意味はなく、任意の方向に回転させる事ができます。世界地図には東西南北がありますが、回転する事によって何ら問題が起きない事で、容易に想像がつくと思います。軸の解釈は、マップを回転し、軸の両端付近にある対象の特徴から意味を推測する方法がよいと思いますが、必ずしも軸に意味があるとは限りません。

採用する軸の数に関しては、ストレス値といわれるデータとモデルの乖離量を用います。因子分析のスクリープロットと同様のグラフを書いて軸の数を決めますが、スクリープロットの場合と異なる点は、急激に落ち込んだ次の軸までを採用することにあります。

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