ES調査(従業員満足度調査)とは?実施の目的やメリット、手順を解説

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2023/12/25(月)

ES調査(従業員満足度調査)とは、組織の課題発見や改善を行う際などに必要な調査です。人材の定着や制度の改善などのために、自社でもES調査の実施を検討している企業も多いのではないでしょうか。この記事では、ES調査の目的やメリット、実施手順などを詳しく解説します。ES調査の実施を考えている場合は、ぜひ参考にしてください。

目次

ES調査とは

ES調査とは?

ES調査とは、「従業員満足度調査」のことです。従業員が組織や仕事内容に対してモチベーションを感じているか、満足しているかなどを調べるための調査です。従業員満足度は、企業の業績にも影響を及ぼすため、企業にとって欠かせない調査だといえます。従業員満足度を把握し、問題点を改善することで従業員のモチベーション向上などにつながります。

ES調査を実施する目的

ES調査を実施する目的

ES調査を実施する目的は、大きく分けて3つです。ここでは、それぞれの目的について詳しく解説します。

優秀な人材の定着を図るため

ES調査の目的の1つに、優秀な人材の定着を図ることがあります。従業員が業務内容や労働環境など、働くうえで重要となるさまざまな部分に不満を抱えたままそれが解消されない場合、最悪離職につながってしまう可能性があります。

とくに、優秀な人材が離職して他社に流れしまうと自社の業績に大きな影響を与える可能性があるでしょう。ES調査を実施することで、従業員の不満や業務の問題点などが明らかになるため、働きやすい環境の構築につながります。

各種制度の改善を図るため

ES調査によって、各種制度の改善を図るという目的もあります。たとえば、人事制度は従業員を正しくかつ公正に評価する必要があるため、適切な施策を検討して制度の改善を図らなければいけません。

ES調査を実施することにより、従業員の要望や制度に感じている不満などを正しく把握できます。施策を行う前と後でES調査を実施することで、施策による効果を見極めることもできるため、効率的に各種制度の改善を行っていけます。

組織の活性化を図るため

ES調査で得られたデータを組織改善に活かすことができるため、従業員のモチベーション向上や優秀な人材の定着につながり、組織としての活性化も期待できます。

従業員の意欲が向上することで、従業員個人のパフォーマンスがよくなるケースもあります。結果として生産性が向上するなどのメリットも得られるため、業績アップの可能性を高められる点も大きなメリットでしょう。

ES調査のメリット

ES調査のメリット

ES調査には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つのメリットを解説します。

従業員の満足度を定量的に把握できる

ES調査により、従業員の満足度を定量的に把握できる点は大きなメリットです。従業員の心理状態や意識などは目に見えないもののため、正確に把握することは難しいでしょう。しかし、ES調査の実施によって、従業員の現状や意識、不満などの感情的なものを定量的かつ客観的に把握できるため、改善につなげやすくなります。

組織が抱える課題を早期に見える化できる

ES調査の実施により、組織が抱えている課題を早めに発見できる点もメリットです。ES調査はさまざまな角度から調査することができるため、まだ表面化していないような課題を早期に発見できるというメリットがあります。課題を早めに見つけられるため、改善までのスピードが早まり、従業員の満足度やモチベーション向上につながります。

従業員との信頼関係構築につながる

定期的にES調査を実施することで、従業員との信頼関係構築につながります。ES調査をしっかり行うと、従業員は「会社は自分たちのことを考えてくれている」と感じるようになります。そのため、信頼関係の構築や自社への愛着が向上するなどの効果が見込めるでしょう。また、ES調査によって従業員が自社に対して意見を言える機会づくりにもなります。

ES調査の費用の目安

ES調査の費用の目安

ES調査の費用は調査方法によっても異なります。一例としてはリサーチ会社に調査を依頼する場合には、1回あたり15万円~40万円前後が相場となるようです。このようにリサーチ会社などに依頼する際は費用が大きくなりがちのため、ES調査を実施する際にはあらかじめどの程度の費用がかかるのかを調べておき、費用を準備しておく必要があります。

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ES調査の手順

ES調査の手順

ES調査は4つのステップで行います。ここでは、ES調査の実施手順を詳しく解説します。

ES調査の目的を明確化する

まずは、何のためにES調査を行うのかを明確化しましょう。ES調査の目的が曖昧なままだと、適切な調査が実施しにくくなります。たとえば、「離職率を低下させたい」「従業員のモチベーション向上につなげたい」「人事施策を検討したい」というように、目的を明確しましょう。これにより、適切な調査の実施が可能になります。

参考:アンケートとは?目的や種類、質の高いアンケートを作るコツも解説

調査対象の決定と質問項目の設計を行う

調査の目的を決定したら、具体的に誰に調査を行うのかを決めましょう。たとえば、全従業員を対象にするのか、入社〇年以上の従業員を対象にするのかというように、対象を細かく設定します。また、従業員に対してどのような質問を行うのか、具体的な質問項目の設計も合わせて行っておきます。

参考:【目的別】アンケートの設問例|作成する手順や回答率を上げる方法なども解説

回答依頼・集計・分析

調査対象や質問項目などの調査方法を決定した後は、実際に回答依頼を行い、集計からデータ分析まで行います。回答を依頼する際には、なぜ調査を行うのかという目的を従業員に周知しておくと協力を得やすくなります。集計やデータ分析には専門知識やノウハウも必要になるため、リサーチ会社のサポートを受けるとよいでしょう。

参考:アンケート結果を分析する方法とは?集計方法や分析の種類、実施する手順などを解説

施策の検討・実行

データの分析によって課題や問題点を見つけたら、課題に合わせて今後の改善策の検討を行います。施策は課題によって異なりますが、研修の実施や人事制度の改善などが考えられます。施策の検討が終わった後は、経営層と従業員に報告やフィードバックを行いましょう。経営層の理解や了承が得られたら、実際に施策を実行していきます。

ES調査の質問項目例

ES調査の質問項目例

ES調査の主な質問項目としては、以下のような内容が挙げられます。

  • 基本情報(年齢や勤続年数、役職など)
  • 業務内容(難易度・充足感など)
  • 負荷に関する内容(残業時間など)
  • 上司に関する内容(コミュニケーションなど)
  • 人事評価に関する内容(待遇など)
  • 組織風土に関する内容(人間関係など)

以上の項目を基本として、新たな項目を増やしたり重視する項目を検討したりしましょう。

ES調査を実施する際の注意点

ES調査を実施する際の注意点

ES調査を実施する際には、注意したいポイントもあります。ここでは、3つの注意点を詳しく解説します。

適切な質問項目を選定する必要がある

自社が抱えている課題や目的に応じて適切な質問項目を設定しなければ、必要なデータを得ることは難しいでしょう。たとえば、質問内容が細かすぎると従業員に負担がかかってしまい、回答内容が適当になってしまうなどもよくある失敗として挙げられます。そのため、適切な質問内容や量を検討することが重要です。

調査の実施だけで終わらないようにする

ES調査は実施することが目的ではありません。ES調査の内容を分析して、そこから改善のための施策の検討や実行を行うことが重要です。調査すること自体が目的になってしまっては意味がありません。ES調査はあくまでも手段です。調査内容を分析して改善施策を実施し、よりよい労働環境を構築することが目的だと意識しましょう。

継続的な取り組みが必要になる

ES調査は1回実施すればよいというものではありません。ES調査を定期的に行うことで、従業員からの信頼が高まります。また、定期的にES調査を実施することで、実行した施策の効果なども見極めやすくなります。結果として企業の発展にもつながるため、継続的にES調査に取り組みましょう。

ES調査をスムーズに実施するならマクロミル

ES調査をスムーズに実施するならマクロミル

ES調査をスムーズかつ適切に行いたい場合には、マクロミルがおすすめです。マクロミルでは、ES調査の支援を行っています。アンケートの告知から回答画面の作成、データ集計までワンストップでサポートできるため、ES調査のノウハウがない企業でも安心です。

実績が豊富なだけでなく、無料集計ソフトも提供しています。これにより、集計やレポートの出力などもスムーズに行えるようになるため、施策の検討などにもつなげやすくなっています。

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まとめ

まとめ

ES調査とは、従業員満足度調査のことです。組織や仕事に対する満足度やモチベーションを定量的かつ客観的に把握することができ、自社の課題や問題点の改善につながります。ES調査にはノウハウが必要になるため、リサーチ会社などの支援を受けるとよいでしょう。

マクロミルでは、データの収集や分析だけでなく、利活用支援も行っています。マーケティングリサーチデジタルマーケティングリサーチを中心に、多様な社会・消費者ニーズを分析し、消費者インサイトを提供しています。マクロミルではES調査の支援も提供しているため、ES調査の実施を検討している場合はお気軽にお問い合わせください。

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