【速報】2025年スポーツマーケティング基礎調査
阪神タイガースファンが大幅増加、477万人に。好きなスポーツ22年連続首位の「野球」人気がさらに上昇。好きなスポーツ選手ランキングでは海外活躍選手が上位を占め、大谷翔平選手が8年連続で1位に。
株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:佐々木 徹)と三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:池田 雅一)は、共同企画として「2025年スポーツマーケティング基礎調査」を実施し、その調査結果速報版を発表いたします。
本調査は、全国の15歳(中学生を除く)~69歳のマクロミルの調査専用パネルに対して実施し、男性1,000人、女性1,000人、計2,000人の回答を得ました。〔調査期間:2025年9月2日(火)~4日(木)の3日間〕
なお、本企画はスポーツへの関心、参加意向、消費意向などの調査を通じて国内スポーツ市場の実態を明らかにし、データに基づいたスポーツ経営やスポーツ振興に役立つ資料整備に向けた取り組みとして2004年から始め、今年で22回目となります。
【調査結果概要】
- スポーツ参加市場規模は約1.7兆円で、昨年と同水準。
- 最も好きなスポーツは「野球」で22年連続首位、今年はさらに人気が上昇。
- 日本のプロ野球チーム全体のファン人口は2,218万人で横ばい、球団別では阪神タイガースのファン人口が最多で477万人、前年比14.9%の大幅増。
- ファン人口のうち「コアファン」が占める比率は、日本のプロ野球が最多で13.7%、Jリーグが11.9%。B.LEAGUE、SVリーグ・Vリーグはライトファンが占める比率が高い。
- 好きなスポーツ選手、ランキングの第1位は大谷翔平選手で8年連続。第2位は3年連続で三笘薫選手、第3位はダルビッシュ有選手、第4位は山本由伸選手と、メジャーリーグを中心とした海外活躍選手が上位。
- 男性の9.9%、女性の4.7%がスポーツ関連の「推し活」を実施。過去1年間の消費額は「1万円~2万円未満」が23.1%で最多。
- スポーツ情報の入手先は「テレビのニュース」が過半数で最多だが2年前より5.3ポイント減少、「動画配信サイト」は2.1ポイント増加。
■ スポーツ関心層はやや減少。
スポーツ関心層(「することも見ることも好き」「することが好き」「見ることが好き」)は7割弱(65.9%)であり、昨年から2ポイントほど減少した。スポーツを「することが好き」な人は3割強(31.6%)、「見ることが好き」な人は5割強(54.6%)であり、全体としては「すること」よりも「見ること」が好きな人の方が多い。【図表1参照】
図表1.スポーツの位置付け [単数回答] (各年n=2,000)
■ スポーツ参加市場規模は約1.7兆円で、昨年と同水準。
スタジアム観戦、用品の購入、施設利用・会費・スクール料など、過去1年間のスポーツ活動への参加にかかる支出を対象としたスポーツ参加市場規模は1兆7,151億円となった。【図表2参照】
図表2.スポーツ参加市場規模
■ スタジアム観戦をした人の割合(19.6%)はやや低下。観戦者の平均観戦回数(4.2回)はやや増加。
過去1年間にスタジアム・競技場でスポーツ観戦をしたと回答した人の割合は昨年から0.7ポイント低下し19.6%となった。観戦者1人あたりの平均観戦回数は昨年の4.0回から4.2回に増加した。観戦1回あたりの支出額は12,058円(昨年比6.0%減)、年間総額は50,387円(同2.0%減)であった。【図表3参照】
図表3.スタジアム観戦にかかる出費(チケット代、交通費、飲食費、グッズ費、記念品等費/n=392)
■ 最も好きなスポーツは「野球」で22年連続首位、今年はさらに人気が上昇。
「最も好きなスポーツ」は野球が22年連続第1位であり、上位のスポーツの中で唯一人気が上昇した。「よく観戦するスポーツ」でも野球は昨年より上昇し、ボクシングなどの格闘技も上位に入った。「行っているスポーツ」の上位は軒並み実施率が減少、中でもウォーキング、ジョギング・ランニング・マラソンの下落幅が大きい。「今後したいスポーツ」でも同じ傾向が見られた。【図表4参照】
何らかのスポーツをしている人(「行っているスポーツ」で1つ以上回答した人)は、38.7%で昨年より低下した(昨年比4.7pt減)。
図表4.「最も好きなスポーツ」「よく観戦するスポーツ」「行っているスポーツ」「今後したいスポーツ」(n=2,000)
■ 日本のプロ野球チーム全体のファン人口は2,218万人で横ばい。球団別では阪神タイガースのファン人口が最多で477万人、前年比14.9%の大幅増。
日本のプロ野球ファン人口を推計すると2,218万人で横ばい(昨年比0.4%増)となった。球団別では阪神タイガースが最多で、前年比14.9%増の477万人となった。
Jリーグのファン人口を推計すると901万人(昨年比5.4%減)となった。
野球日本代表 侍ジャパンのファン人口2,350万人(昨年比12.0%減)、サッカー日本代表 SAMURAI BLUEのファン人口1,821万人(昨年比18.7%減)となり、いずれも減少した。【図表5、6参照】
図表5.野球日本代表、日本のプロ野球、メジャーリーグ、サッカー日本代表、Jリーグのファン人口の推移
図表6.球団別プロ野球ファン人口推計
■ ファン人口のうち「コアファン」が占める比率は、日本のプロ野球が最多で13.7%、Jリーグが11.9%。B.LEAGUE、SVリーグ・Vリーグではライトファンの占める比率が高い。
日本のプロ野球、Jリーグのチーム、B.LEAGUEのチーム、SVリーグ・Vリーグ(バレーボール)のチームを応援している人に応援の熱狂度を5段階で聞いた。応援の熱狂度別にファン人口を推計すると、最も熱狂度の高いコアファンが占める比率は、日本のプロ野球が13.7%、Jリーグが11.9%、B.LEAGUEが3.9%、SVリーグ・Vリーグが6.8%となった。【図表7参照】
図表7.日本のプロ野球、Jリーグ、B.LEAGUE、SVリーグ・Vリーグのファン人口の応援の熱狂度別構成比
■ 好きなスポーツ選手、ランキングの第1位は大谷翔平選手で8年連続。第2位は3年連続で三笘薫選手、第3位はダルビッシュ有選手、第4位は山本由伸選手と、メジャーリーグを中心とした海外活躍選手が上位。
米大リーグで活躍している大谷翔平選手が、8年連続で好きなスポーツ選手の第1位。第2位は3年連続で三笘薫選手、石川祐希選手も上位に定着した。第3位にダルビッシュ有選手、第4位に山本由伸選手が入り、海外で活躍している選手が上位を占めた。【図表8参照】
図表8.スポーツ選手の好感度 (複数回答) (各年n=2,000)
■ 男性の9.9%、女性の4.7%がスポーツ関連の「推し活」を実施。過去1年間の消費額は「1万円~2万円未満」が23.1%で最多。
男性の9.9%、女性の4.7%がスポーツ関連(スポーツ選手、スポーツチーム、その他スポーツ関連)の「推し活」をしていると回答した。過去1年間にスポーツ関連の「推し活」に使ったお金の使い道は、観戦チケット、応援グッズ、レプリカユニフォームが多い。過去1年間に使った金額は「1万円~2万円未満」(23.1%)が最も多かった。「10万円以上」を使った高額消費層は9.0%となっている。【図表9、10参照】
図表9.スポーツ関連の「推し活」での過去1年間のお金の使い道 [複数回答](n=146)
図表10.スポーツ関連の「推し活」で過去1年間に使った金額(n=134)
■ スポーツ情報の入手先は「テレビのニュース」が過半数で最多だが2年前より5.3ポイント減少、「動画配信サイト」は、2.1ポイント増。
スポーツに関する情報を過半数が「テレビ」から入手しているが、2023年と比べると減少した。ネットメディアでは、YouTubeなどの「動画配信サイト」の利用が増加している。【図表11参照】
図表11.スポーツに関する情報の入手メディア(3つまで回答) [複数回答] (n=2,000)
■ スポーツ関連情報、SNSでの閲覧率は57.3%、SNSへの投稿率は17.6%。
SNSでスポーツ関連の情報を閲覧している割合は57.3%。閲覧に利用しているSNSはYouTubeが多い。一方で投稿している割合は17.6%。投稿しているSNSはX(旧Twitter)、Instagramが多い。【図表12参照】SNS閲覧者がフォローしているアカウント先は、プロチームの公式アカウント、プロスポーツ選手のアカウントが多くなっていた。【図表13参照】
図表12.スポーツ関連のSNSの利用状況 [複数回答] (n=2,000)
図表13.スポーツ関連のSNSでフォローしているアカウントの種別 [複数回答] (n=1,146)
■ 「運動不足を感じている」人は74.5%にのぼる。運動不足の理由の第1位は「仕事が忙しいから」で32.9%、次いで「運動が好きではないから」24.4%。
運動不足を感じている人は74.5%にのぼる。運動をしている人としていない人で比較すると、運動をしていない人では8割(80.4%)が運動不足を感じている一方、何らかの運動をしている人でも65.0%が運動不足を感じている。【図表14参照】運動不足の理由としては「仕事が忙しいから」が最多の32.9%、次いで「運動が好きではないから」が24.4%である。運動をしていない人の理由の最多が「運動が好きではないから」であり、「きっかけがないから」という回答も多かった。【図表15参照】
図表14.運動不足感(運動実施有無別) [単数回答]
図表15.運動不足の理由(運動実施有無別) [複数回答] (n=1,489)
調査概要
- 調査の趣旨
- マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、データに基づいたスポーツ経営やスポーツ振興に役立つ資料整備に向けた取り組みとして、スポーツマーケティング基礎調査を共同で実施しています。今年で22回目となる本調査では、これまでの調査結果を踏まえて、生活者のスポーツに対する意識や消費行動の変化を把握します。
- 調査方法
- インターネットリサーチ
- 調査対象者
- 全国15歳※~69歳(マクロミルモニタ会員)※中学生を除く
- 有効回答人数
- 2,000人
- 対象割付
- 性別×年代(15~29歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳、60~69歳):男女各200人
地域(北海道・東北:210人、東京:240人、その他関東:480人、中部:360人、近畿:330人、中国・四国:160人、九州・沖縄:220人)
- 調査期間
- 2025年9月2日(火)~4日(木)
本資料・データの使⽤・掲載について
本調査結果の引用に際しては、必ず下記のクレジットを明記してください。
「マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる共同調査」
レポートの販売について
2025年11⽉下旬に三菱UFJリサーチ&コンサルティングからフルバージョンのレポートを販売予定です。詳細は下記サイトをご覧ください。なお、本リリースに掲載の調査結果は、全設問項目の中から抜粋して作成した速報値です。フルバージョンのレポートにおいて、データが修正される場合がありますのでご了承ください。
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以 上
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