リサーチの力で社会課題解決に取り組む「Goodmill」プロジェクト
マクロミル、NPO向けリサーチ支援開始 第1弾は「NPOカタリバ」
休眠預金活用法施行を背景に求められるNPO活動の成果の可視化を支援

  • 株式会社マクロミル

株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表執行役社長 グローバルCEO:スコット・アーンスト 以下、当社)は、当社の社会貢献活動「Goodmill」の取り組みの一環である「NPO向けリサーチ支援活動」の第1弾として、認定特定非営利活動法人カタリバ(本社:東京都杉並区、代表理事:今村久美 以下、カタリバ)と協働で『思春期に関する調査』を実施しました。

本NPO向けリサーチ支援は、当社の調査ノウハウ、リサーチ技術、ソリューションなどを活用し、NPOや外部団体と協働で社会課題に関する実態調査を実施することで、受益者が日常的に肌で感じる課題を定量データとして可視化・実証し、各団体の世の中へ向けた課題提起や解決をサポートする活動です。

本取り組みの背景

本年1月の休眠預金活用法施行に伴い、2020年以降には資金配分団体より民間公益活動への融資が開始されます。これらの動きにより、NPOを含む各団体は、取り組みの成果を可視化し自ら評価していくことを、より一層求められるとされています。(詳細は、別添のご参考①をご参照ください)

このような潮流の中、当社は、活動の背景となる社会課題の可視化に課題を抱えていたカタリバを、NPOリサーチ支援先第1弾として選定しました。本取り組みでは、中高生教育支援を行うカタリバの活動根拠ともなる『思春期の実態把握調査』を実施し、思春期の生活実態や将来意識などを明らかにしています。当社は、調査データを通じて、カタリバの取り組みをサポートしていきます。

思春期の実態把握調査

https://www.macromill.com/assets/files/pdf/20181220-adolescent-research-report.pdf

認定NPO法人カタリバ 代表理事 今村 久美(いまむら くみ)様のコメント

社会課題に現場で向き合う視点を政策形成プロセスに提案していくことは、本来NPOの重要な役割の一つですが、実際にそれができるNPOは限られています。私たちがまさにそうですが、政策提案に必要な調査や事業評価等を行う専門性がなく、やりたくても何から始めればよいか分からない団体が多いのが現状です。今回、マクロミル様のご支援で思春期世代の実態調査を行い、初めて自分たちが主体となって、課題の当事者の声を集めることができました。今後、調査結果を元にしたマクロなリサーチデータを現場の課題感と繋げて、未来の新しい当たり前をつくる政策提案に活かしていきたいと考えています。昨今、社会貢献のあり方を検討している企業様も増えています。マクロミル様の取り組みは、企業が専門性を活かして社会貢献に取り組むことで社会をよりよくするドライブになる、1つのモデルではないでしょうか。

当社は、今後も半年に1回を目安に、NPO向けリサーチ支援を実施してまいります。本取り組みを通じて、NPOの活動を支援し社会課題解決に取り組むとともに、「リサーチで、世の中をもっと良くできる」を標榜する当社の社会貢献活動Goodmillの多様な活動を通じて、よりよい社会の実現をサポートします。 

以 上

「Goodmill」について

「リサーチで、世の中をもっと良くできる」という想いから、2018年4月より推進している当社の社会貢献活動です。「非営利活動組織のマーケティング・リサーチ技術支援」「災害発生時の多面的な支援活動」「社員発信の社会貢献活動」を、活動の3本の柱として、社会課題の解決などを支援しています。

認定NPO法人カタリバについて 

NPOカタリバは、どんな環境に生まれ育った10代も意欲と創造性を手にできる未来の当たり前を実現しようと、2001年から活動している団体です。10代の心に火を灯す多様なプログラムを、全国30以上の団体と連携しながら年間37,000人以上に届け、全国8拠点で10代のための新しい居場所を運営し、スタッフが常駐して教育行政や高校を支援するサービスも提供しています。また災害時の教育に関わる緊急支援にも取り組んでいます。
URL:https://www.katariba.or.jp/

株式会社マクロミルについて

マクロミルは、高品質・スピーディな市場調査を提供する、国内インターネット・マーケティング・リサーチのリーディング・カンパニーです。市場シェアNo.1の豊富なリサーチ実績とノウハウをもとに、お客様のマーケティング課題解決に向けて最適なソリューションを提供しています。世界13カ国、34の拠点を展開しており、世界に誇れる実行力と、時代を変革するテクノロジーを統合し、唯一無二のグローバル・デジタル・リサーチ・カンパニーを目指します。

(※オンライン・マーケティング・リサーチ市場シェア=マクロミル単体及び電通マクロミルインサイトのオンライン・マーケティングリサーチに係る売上高(2016年12月末時点の12ヶ月換算(LTM)数値÷日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2016年度分))(出典:日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)2017年7月14日付第42回経営業務実態調査)

本件に関するお問い合わせ先

株式会社マクロミル コミュニケーションデザイン本部 吉村、森田
TEL:03-6716-0707 お問い合わせ

別添:ご参考①
休眠預金活用法の施行と、NPOにおける活動評価のニーズ

預金者などが名乗りを上げないまま10年以上も入出金が確認できない「休眠預金」を、国及び地方自治体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図る民間支援団体に助成・貸付・出資ことを目的とし活用することとした「休眠預金活用法」が、2016年年12月に成立され、2018年1月1日より全面的に施行されました。

2020年以降には、本制度による助成金に応募する民間公益活動団体の公募・交付が開始されることが予定されています。これを受け、民間公益活動団体においては、今後自ら行う活動の「評価」を実施し、「成果」に着目しつつ資金を効果的・効率的に活用していくための取り組みがより一層求められていくことが予想されます。

一方、内閣府が2016年に発表した「社会的インパクト評価に関する調査研究最終報告書」によると、日本の民間非営利組織では、何らかの形で事業の効果を評価していると回答した割合が32.8%に留まっています。英国の民間非営利組織を対象としたアンケート調査においては、75.5%が社会的インパクト評価に取り組んでいると回答しており、日本の民間非営利組織では社会的インパクト評価に取り組んでいる団体がまだまだ少ない現状にあります。

*参考:「社会的インパクト評価に関する調査研究最終報告書」(内閣府、平成28年3月)
https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/social-impact-hyouka-chousa-all.pdf

別添:ご参考②
協働調査『思春期の実態把握調査』 結果概要

調査の目的

思春期世代の実態、および思春期世代を取り巻く環境を調査することにより、思春期世代へ向けた支援のニーズを把握するとともに、思春期世代の研究機関としての取り組みの、基礎資料としての役割を果たします。

TOPICS

【思春期】

①家族以外との交流実態

家族以外のリアルコミュニティは、同じ学校(だった)の同級生と現在の学校の先生のみ。それ以外はネットに限られる。

・交流のある割合が4割を超えるのは、「小学校・中学校の同級生、友人」「現在の学校の同級生、友人」「ネット 上で知り合った友人」「現在の学校の先生」「ネット上で知り合った人」。

②悩み実態

思春期の約9割が悩みを抱えており、特に自分の能力や将来、身体的特徴に関する悩みが多い。

・「漠然と感じる生きづらさや息苦しさ」も4割弱が感じている。

③SNSいじめの実態

SNSいじめ経験者は全体の2割を超える。しかし、いじめに遭っても4割は何も対処できていない。

・SNSが広く普及する一方で、裏アカウントによる身近な友人の拒否などが一部見られる。特にLINE、YouTube、 twitterは利用率が8割を超えて高く、twitterは利用者の半数以上が裏アカウントを所有している。

調査結果の詳細は、下記URLよりご覧ください。
https://www.macromill.com/assets/files/pdf/20181220-adolescent-research-report.pdf