ワーキングマザーに関する調査Publicity open research results
2002年10月22日
トピックス
- 育児休業制度利用したのは約6割。時間短縮勤務制度の利用はわずか24%
- 働く女性、76%が子供を欲しいと考えており、内6割が出産後も仕事を続ける意向。
インターネットリサーチの株式会社マクロミル(本社:東京都渋谷区、社長:杉本 哲哉)では、2002年10月1日(火)、インターネットにより既婚の女性会社員および公務員581名に対して、「ワーキングマザーに関する調査」を実施いたしました。
調査概要
調査方法 : インターネットリサーチ
調査対象 :
マクロミルのモニタ会員
※全国の既婚女性会社員および公務員(未就学児の子どもあり:48.4%、子どもなし:51.6%)
有効回答数 : 581サンプル
調査日時 : 2002年10月1日(火)
調査機関 : 株式会社マクロミル
ワーキングマザーの実態・意識
【仕事と子育ての両立で大変に感じること、よかったと感じること】
よかったと感じること
- 「仕事や物事に対する視野が広がった」59%
- 「同じような状況の仲間ができた」42%
- 「家事と仕事の(時間的・体力的)両立」88%
- 「子供の健康管理」61%
- 「仕事のキャリアアップと子育ての両立」50%
ワーキングマザーの実態・意識【子供の預け先】
- 「認可保育園」約5割、「自分または夫の親」約2割
- 「週に1日以上残業している」5割
- 「自分または夫の親」51%
- 「保育園の延長保育」44%
- 「夫」25%
ワーキングマザーの実態・意識【時間短縮勤務制度】
- 「現在利用中」11%、「利用した」13%、「利用していない」55%
- 「社内に規定がなかった」34%
- 「仕事の都合上、利用できなかった」28%
子供のいない既婚女性会社員・公務員の意識【子供について】
子供のいない既婚女性会社員・公務員の意識- 「欲しい」36%、「いずれは欲しい」40%、「欲しくない」24%
子供のいない既婚女性会社員・公務員の意識【出産後の仕事について】
- 子供を欲しいまたはいずれは欲しい人の59%が「続ける」
※「続ける」と答えた人の7割が育児休業制度を利用したいと回答
子供のいない既婚女性会社員・公務員の意識【子供を欲しくない理由】
- 「夫婦2人で暮らしたい」52%

【 ワーキングマザーの実態・意識 】
日々の家事と仕事の両立などが大変だが、仕事や物事に対する視野が広がった
子どものいる既婚女性会社員および公務員(n=281)に、子育てと仕事の両立でよかったと感じること、大変だと感じることを尋ねた。
「子育てをすることで仕事や物事に対する視野が広がったこと」(59%)、「同じような状況の仲間ができたこと」(42%)をよかったと感じ、逆に、「日々の家事と仕事の(時間的・体力的)両立」(88%)、「子どもの健康管理」(61%)、「仕事上のキャリアアップと子育ての両立」(50%)を大変だと感じている人が多い。
また、子育てと仕事の両立上の悩みでは「子どもの病気で遅刻や欠勤することがあり、同僚に迷惑をかけてしまう」(72%)、「自分の時間が持てない」(63%)、「子供と過ごす時間が少ない」(59%)が多く挙げられた。



残業している人の過半数は自分または夫の親に預けている
子どもの預け先を尋ねたところ、「認可保育園」53%、次いで「自分の親または夫の親」19%。
親類以外(幼稚園、認可保育園、無認可保育園、ベビーシッター)に預けていると回答した人に、預け先に満足しているか尋ねた。47%が「満足している」、42%が「やや満足している」と回答した。預け先別に満足度を見る。サンプル数が少ないので参考値ではあるが、無認可保育園で「やや不満がある」の割合が高い。
不満を持つ人に具体的な不満を尋ねると、「時間的な融通が効かない」(20代事務系会社員、東京都)、「子供一人ひとりに対する心配りが少ないような気がする」(20代事務系会社員、広島県)などが挙げられた。


普段の残業頻度を尋ねたところ、「していない」のは5割。残り5割は残業をしている。残業をしている人に残業時の子どもの預け先を尋ねたところ、「自分または夫の親」が51%、「保育園の延長保育」44%、「夫」25%となった。残業をこなしている人は家族の協力によるところが大きいようだ。

育児休業制度を利用したのはワーキングマザーの約6割
育児休業制度を利用したかどうか尋ねた。「利用した」のは約6割に留まり、「利用しなかった」31%、「出産時には退職していた」のが10%であった。
「利用しなかった」と回答した人に理由を尋ねたところ、上位項目は「仕事の都合上、取得できなかった」40%、「社内に規定がなかった」37%、「前例がなかった」32%。個人的理由よりも職場の事情で取得しなかった人が多い。
また、育児休業制度を取得した人に、復帰後に困ったことや戸惑ったことを尋ねた。「子供の病気で遅刻や欠勤することがあり、同僚に迷惑をかけてしまう」 61%が最も多く、次いで「勘を取り戻すのに時間がかかった」43%、「昇給・昇進など待遇面で不当な扱いをされた」21%と続く。



時間短縮勤務制度の利用は24%
次に、時間短縮勤務制度の利用について尋ねたところ、「現在利用中」11%、「利用した」13%、合わせた利用者は24%。また、21%は「知らない」と回答しており、制度そのものがまだ定着していないようだ。
さらに、「利用しなかった」と答えた人にその理由を尋ねたところ、「社内に規定がない」34%、「前例がない」32%、「仕事の都合上、利用できなかった」28%が上位。育児休業制度と同じく、個人的な理由よりも職場の事情で利用していないようだ。


【 子供のいない既婚女性会社員・公務員の意識 】
子供を望んでいる人の6割は出産後も仕事を続けると回答
子供のいない既婚女性会社員および公務員(n=300)にお子さんについての考えを尋ねたところ、「欲しい」と答えたのは36%、「今すぐではないが、いずれは欲しい」40%、「欲しくない」は24%であった。
「欲しい」または「今すぐではないが、いずれは欲しい」と答えた人に、子供が生まれても仕事は続けるかどうかを尋ねた。59%が「続ける」と回答し、「辞める」は15%となった。
「辞める」と答えた人にその理由を尋ねたところ、「自分で育てたい」が最も高く22件、次いで「仕事と両立する自信がない」15件、「育児休業制度の規定が社内にない」9件と続く。


仕事を続ける人の7割が育児休業制度を「利用する」と回答
また、仕事を「続ける」と答えた人に、育児休業制度の利用意向を尋ねた。70%が「利用する」と答え、「利用しない」と答えたのは14%。「社内に規定がない」(13件)、「前例がない」(6件)、「経済的に不安がある」(6件)などが利用しない理由である。

夫婦2人で暮らしたいから子供は欲しくない
子供を「欲しくない」または「今すぐではないが、いずれは欲しい」と答えた人に、子供を欲しくない・今は欲しくない理由を尋ねたところ、「夫婦2人で暮らしたい」が52%、「今の生活レベルを落としたくない」46%と、ライフスタイルを変えたくない理由が多く挙げられた。「仕事と両立ができない」は34%に留まった。
子供を「今すぐではないが、いずれは欲しい」人と、「欲しくない人」で比較する。「いずれは欲しい」のスコアが高いのは「経済的に困難」。これらは、経済的なゆとりができたら子供を持ちたいと考えていることが窺える。対して「欲しくない」人では「夫婦2人で暮らしたい」「子育てに不安がある」「子供の将来に不安がある」のスコアが高い。


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