政府による個別企業の再建支援に関するアンケートPublicity open research results

2002年03月19日

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トピックス

  • ダイエー再建策に対し政府が積極支援を表明したことについて、「内容までよく知っている」者は回答者の2割に留まる
  • 経営再建途上の企業に対する政府による支援に反対する者は回答者の4割強、賛成の8%を大きく上回る

インターネットリサーチの株式会社マクロミル(本社:東京都渋谷区、社長:杉本 哲哉)では、2002年02月19日(火)~2002年02月20日(水)の両日、インターネットにより、全国の男女312名に対して、「政府による個別企業の再建支援に関するアンケート」を実施いたしました。

調査概要

調査方法 : インターネットリサーチ

調査対象 : マクロミルのモニター会員・全国の男女

有効回答数 : 312サンプル

調査日時 : 2002年02月19日(火)~2002年02月20日(水)

調査機関 : 株式会社マクロミル

経営再建中の流通大手ダイエーが1月下旬に発表した、主力銀行による金融支援を柱とする新再建計画に対し、 小泉首相は、政府としてこの再建策を全面的に後押しする考えを表明した。

発足以来、構造改革とともに企業の自然淘汰を是認してきた小泉内閣が、同業のそごうやマイカル、 またゼネコン中堅の青木建設などの経営破綻が相次ぐ中、過剰債務企業の代表格ともいえるダイエーへの 積極支援を表明したことを、国民はどう受けとめているのだろうか。

  • ダイエー再建策に政府が積極支援を表明したことについて、「内容までよく知っている」者は回答者の2割、「聞いたことはあるが、内容まではあまり知らない」者は6割強であり、内容まで含めた認知度はさほど高くないようである。
  • 経営再建途上の企業への政府による支援に反対する者は回答者の4割強で、賛成の8%を大きく上回るが、「どちらともいえない」態度保留者も4割強と高率である。
  • 個別企業の再建に対する政府支援に反対する理由では、「個別企業の再建のために、税金が使われるのは納得できない」を反対者の8割、「どの企業を支援するかの基準が不明瞭」を7割弱が挙げる。
  • 「金融不安」の具体的内容を「はっきりイメージできる」者は回答者全体の7%、「なんとなくイメージできる」を合わせても3割に過ぎない。一方で「あまりイメージできない」と「まったくイメージできない」の合計は7割に達しており、「金融不安」とは何なのかが、明確にイメージできていない者が多数を占めている。

ダイエー再建策に対し政府が積極支援を表明したことについて、「内容までよく知っている」者は回答者の2割に留まる

今年の1月下旬に発表された、主力銀行による金融支援を柱とするダイエー再建策に対して、小泉首相が積極支援を表明したことへの認知度をみると、「内容までよく知っている」割合は回答者全体の20.8%、「聞いたことはあるが、内容まではあまり知らない」が63.8%を占め、「聞いたことはない」者は 15.4%であった。

政府がダイエー再建支援を表明したこと自体の認知度はある程度高いものの、その具体的な内容まではあまり知られていないと思われる。

経営再建途上の企業に対する政府による支援に反対する者は回答者の4割強、賛成の8%を大きく上回る

経営再建中の企業を政府が支援することの是非をたずねたところ、「賛成」が回答者全体の8.3%に留まったのに対し、「反対」は44.2%に上り、「賛成」を大きく上回っている。ただし、「どちらともいえない」との態度保留者も43.9%と高い割合を占めている。

政府によるダイエー再建支援の認知度別にみると、「内容までよく知っている」という回答者では、一般的に再建途上の企業を政府が支援することに「反対」の割合が高くなっている。

個別企業の再建に対する政府支援に賛成する理由で最も多いのは、「企業破綻によって引き起こされる、社会的・経済的に甚大な影響を避けるため」で、賛成者の6割が挙げる

個別企業の再建を政府が支援することに賛成の理由としては、「企業破綻によって引き起こされる、社会的・経済的に甚大な影響を避けるため」が最も多く、政府支援に賛成する者の61.5%が挙げる。次いで「政府が支援すれば、再建できる企業もある」が30.8%、「企業破綻により、自分自身が失業や収入減などの影響をこうむる可能性がある」が23.1%であった。(ただし、賛成者の人数は26 人と少ない。)

個別企業の再建に対する政府支援に反対する理由で最も多いのは、「個別企業の再建のために、税金が使われるのは納得できない」で、反対者の8割が挙げる

一方、政府による個別企業の再建支援に反対の理由をみると、「個別企業の再建のために、税金が使われるのは納得できない」を政府支援に反対する者の80.4%が挙げており、最も多い。次いで「どの企業の再建を政府が支援するかという基準が不明瞭」が68.8%、「政府は市場経済に介入すべきでないという、資本主義の原則に反する」が31.2%であった。

ダイエー再建の政府による支援の認知度別に反対理由をみてみる。「内容までよく知っている」との回答者では、「政府は市場経済に介入すべきでないという、資本主義の原則に反するから」の割合が高くなっている。

次に、「金融不安」を具体的にイメージできるかどうかと、経営再建中の企業に対する政府支援の是非との関連をみてみる。

「はっきりイメージできる」との回答者では、政府支援に「賛成」の割合が高いのに対し、「なんとなくイメージできる」という回答者では、逆に「反対」の割合がやや高くなっている。「金融不安」をより具体的にイメージできるグループでは、その重大性を充分認識しており、「金融不安」を回避するための政府支援を是認するが、イメージがあいまいなグループでは、「金融不安」に対する危機感がさほど強くないため、政府支援に反対する傾向があるのではないかと推定される。

「金融不安」の具体的内容を「はっきりイメージできる」者は、回答者全体の7%

経営再建中の個別企業を政府が支援する理由として、「金融不安の回避」がよく挙げられる。その「金融不安」の具体的な内容を、イメージできるかどうかたずねてみると、「はっきりイメージできる」は回答者全体の6.7%、「なんとなくイメージできる」の24.0%を加えた「イメージできる」者の合計は、30.7%であった。一方、「あまりイメージできない」は65.1%を占め、「まったくイメージできない」という4.2%を合わせると、「イメージできない」者の合計は、69.3%を占めている。

「金融不安」を具体的に「イメージできる」と答えた96人に対し、その内容を自由回答でたずねたところ、88人から何らかの回答があった。具体的には、「貨幣価値が不安定になる」、「金融機関の倒産・経営悪化」、「金融機関への不信感、取り付け騒ぎ」、「企業の倒産・経営悪化」、「デフレ」、「株価の下落」、「失業率の上昇」、「消費の低迷」、「円安」、「国際競争力の低下」等が挙げられ、またこれらの現象が連鎖的に発生し、日本経済全体が悪循環に陥っていく事態とも言及されている。

さらに、「金融不安」をイメージできるかどうかの別に、企業への政府支援に反対する理由をみると、「なんとなくイメージできる」者では「どの企業の再建を政府が支援するかという基準が不明瞭だから」を挙げる割合が高くなっている。

個々の企業の再建における政府の支援は、あくまでも金銭面以外の範囲でなされるべき

再建途中にある個々の企業に対し、政府がどのような役割を果たすべきかを自由回答でたずねたところ、278人から回答が得られた。「政府による支援が必要」との意見では、「破綻に至った経緯を明らかにし、経営者の責任を追及」、「今後の経営方針を管理」、「再建計画の評価に応じて」等、条件付きで政府の支援をある程度認める内容が多くみられる。また、どの企業を支援するかについては、「一部の企業だけでなく、どの企業に対しても平等に支援すべき」といった公平性や、支援対象企業の基準の明確性、その説明責任を求める声が挙げられている。

支援の内容としては、「従業員の雇用確保、再就職斡旋」、「再建に必要な人材の派遣」、「規制緩和」、「銀行の貸し渋り対策」、「再建支援のための法整備」、「低利による資金融資」、「税制上の優遇措置」等が挙げられ、直接的な「金銭面以外の支援」が、政府の役割として認識されていることがうかがえる。その一方で、「個々の企業の再建は経営者の責任であって、政府は介入すべきでない」との意見も多くみられた。

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